さて、iPadOSでテキスト入力作業を行う場合にもう1つ活用したいのが、2つの画面を同時に表示する「Slide Over」と「Split View」だ。
いずれも既存のiOSの頃から存在した機能で、前者は全画面表示の上に小窓を開いて別アプリを表示する機能、後者は画面自体を分割する機能だが、今回のiPadOSで自由度が高くなり、テキスト入力の作業で使いやすくなっている。
使い方は多彩で、例えばブラウザを参照しながらテキスト入力を行ったり、逆にブラウザをメインに表示しつつ、上に重ねたメモアプリに要点をコピペしたりするといったこともできる。メモアプリなど一部のアプリでは、同じアプリの画面を2つ並べることも可能だ。
また従来に比べて、ショートカットが充実したことも見逃せない。一般的に「テキスト入力の効率化」といえば、辞書登録の充実などを指す場合も多いが、キーボードショートカットをいかに使いこなすかも大きなポイントだ。今回のiPadOSでは、そのショートカットの種類が従来よりも増え、使い込むことでポテンシャルが引き出せるようになった。
この他、3本指を使ったジェスチャー操作に新たに対応し、1回ピンチするとコピー、2回ピンチするとカット、3本指でピンチアウトするとペーストが可能になった。ただ操作がかなり難しく、筆者はいまだ使いこなせる域に達していない。便利さは疑いようがないので「慣れれば便利に使えるかも」とだけコメントしておきたい。
また、ソフトウェアキーボードについては、iPhoneと同等の片手用キーボードが使えるようになったのもメリットだ。標準キーボードをピンチインで縮小することで、キーボードがこのサイズに切り替わる。画面上どこにでもドラッグして動かせるので、片手でのテキスト入力に重宝するはずだ。
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