高校生たちが青春をかける熱き戦い――「第2回全国高校eスポーツ選手権大会」決勝戦レポート武器は「マウス」と「キーボード」(1/3 ページ)

» 2019年12月30日 18時00分 公開
[渡辺まりかITmedia]

 毎日新聞とサードウェーブは12月28日から29日にかけて、「第2回全国高校eスポーツ選手権大会」の決勝トーナメントを開催した。28日は「ロケットリーグ」、29日は「リーグ・オブ・レジェンド」について、それぞれ予選を勝ち抜いた4チームが覇を競った。

 この記事では、その模様をお伝えする。

決勝トーナメントのステージ

ロケットリーグ部門

 ロケットリーグは「3対3」で行われるアクションゲーム。プレイヤーは「バトルカー」と呼ばれる飛べる車両を操作してサッカーをプレイし、制限時間内により多くの得点を獲得したチームが勝者となる。

 この部門では、全国から106チームが参加し、A〜Dまでの各ブロックで勝ち残ってきたそれぞれのチームが決勝トーナメントに臨んだ。リーグ戦を勝ち抜いてきたのは、Aブロックから佐賀県の「鹿島高等学校 OLPiXと愉快な仲間たち」、Bブロックから沖縄県の「沖縄県N高等学校 Cat A PuLT(カタパルト)」、Cブロックから大分県の「鶴崎工業高等学校 雷切(らいきり)」、Dブロックから北海道の「釧路工業高等専門学校 VTuberすこすこ隊ver2」の計4チームだ。

トーナメント表 ロケットリーグ部門の決勝トーナメント表

 決勝トーナメントは「Best of 5」、つまり3ゲームを先取したチームが勝利というルールを採用。450人の観客が見守る中、試合が行われた。

 準決勝の第1試合は、VTuberすこすこ隊ver2と雷切の対戦で、雷切が3ゲームを先取して決勝戦に進出。第2試合ではCat A PuLTとOLPiXと愉快な仲間たちが対戦し、Cat A PuLTが1ゲーム目を先取したが、1対3でOLPiXと愉快な仲間たちが決勝戦に進んだ。

 決勝戦は、何と2018年第1回大会と同じカードに。OLPiXと愉快な仲間たちは前回の優勝校、対する雷切は前回の準優勝校という“因縁の対決”である。

 1ゲーム目、2ゲーム目共に雷切が先制点を取った上でゲームを勝ち取ったものの、2ゲーム目と3ゲーム目はOLPiXと愉快な仲間たちが勢いづいて勝利を収め、フルセットへと持ち込んだ。

 逆転勝利を許したくない雷切と、このまま波に乗りたいOLPiXと愉快な仲間たち。5ゲーム目の開始後約1分でOLPiXと愉快な仲間たちが3点、雷切が2点を取得し、野球でいうところの“打撃戦”の様相を呈してきた。

 残り30秒というところで、雷切が1ゴール。10秒前のカウントダウンに入ったが、ボールが地面につくまでタイムアップとならないというルールのおかげで、残り時間のない状態でボールをつかんでいた雷切が得点し、2018年大会の雪辱を果たした。

 優勝を勝ち取った雷切は、チーム全員が3年生かつ第1回大会と同じメンバーで、優勝の要因について「チームプレー」と答えた。それに対し、2連覇を逃したOLPiXと愉快な仲間たちは、敗因として「メンバーに入れ替えがあったこと」と「延長戦にもつれ込むだろうという気の緩み」の2点を挙げていた。

ロケットリーグ部門決勝トーナメントのダイジェスト(ドスパラチャンネルより)
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