AmazonのEchoやGoogle Homeにない、Sonosのスマートスピーカー「Move」ならではの特徴とは?山口真弘のスマートスピーカー暮らし(1/2 ページ)

» 2020年03月24日 12時00分 公開
[山口真弘ITmedia]

 Sonosから、室外に持ち出して利用できるスマートスピーカー「Sonos Move」が発売された。元々、高品質なスピーカーのブランドとして知られるSonosだが、本製品はバッテリーを内蔵し、単体で約10時間の連続再生に対応していることが特徴だ。

 バッテリー内蔵のスピーカーは海外では人気のあるジャンルだが、本製品ほどのビッグサイズは珍しい。本製品はこうした特徴に加えて、同社スマートスピーカーに共通する、2つの音声アシスタント(AmazonのAlexaとGoogle アシスタント)を選べる機能も変わらず備えている。価格は直販で税込み5万1480円だ。

 Sonos Moveは、発売時点(3月8日)ではGoogleアシスタントに対応しておらず、現時点では実質的にAlexa搭載スマートスピーカーということになるが、今後Google アシスタントにも対応予定とされており、サードパーティー製スマートスピーカーの中でもひときわユニークな立ち位置だ。今回はメーカーから機材を借用して使ってみたので、その使い勝手を紹介しよう。

Sonos Move 「Sonos Move」。バッテリーを内蔵し、屋外での利用も可能なスマートスピーカーだ

1Lペットボトルと背丈が同じビッグサイズ

 製品が届いてまず驚かされたのは、その巨大さだ。筆者はこの製品、Webサイトにある写真で見る限り、Google HomeやEchoと同等の大きさを想像していたのだが、実際にはAppleのHomePodをも超えるビッグサイズだ。特に高さは全長24cmと、1Lのペットボトルとほぼ同等で圧倒される。

 ACアダプター回りも特徴的で、一般的なジャックを差し込むタイプではなく、本体を上から乗せるだけの、リング状のアダプター(チャージベース)がセットになっている。上に置くだけなので、持ち上げて移動させるのも、再装着も簡単だ。本体の重量は約3kgあるため、転倒の心配もまずない。

 ちなみにスマートスピーカーとしては珍しく、電源ボタンを搭載している。これはバッテリー駆動時に、手動でサスペンドモードをオンにし、バッテリーを節約するためのものだ。背面には、屋外利用時に用いるBluetooth/Wi-Fiの切り替えボタンなど、いくつかのボタンを配置する。

 正面下部にはバッテリーのステータスを示すLEDが並ぶ他、背面下部にはバッテリーの充電に使うUSB Type-Cポートが搭載されている。いずれもバッテリー駆動時に利用するギミックで、他社のスマートスピーカーではあまり見かけない。

 ちなみに本製品はIP56規格の防水/防じん機能にも対応している。ユーザーガイドには「屋外でのバーベキューやプールパーティーなどにも最適」とあるので、水滴がかかっても問題なく利用できる、ということだろう。

Sonos Move Google Home(手前左)とEcho(手前右)とのサイズ比較。その大きさが分かる
Sonos Move 500mlペットボトルとのサイズ比較。サイズは約16(幅)×12.6(奥行き)×24(高さ)cmとビックだ
Sonos Move 横から見たところ。完全な円柱というわけではなく、奥行きはややスリムだ
Sonos Move 付属品。リング状の一体型アダプター(チャージベース)が付属する
Sonos Move チャージベースに乗せることで本体に給電される
Sonos Move 天面にタッチスクリーンを備える。AmazonのEchoやGoogle Homeと異なり、次の曲/前の曲への移動などもここで操作できる

セットアップの過程で音声アシスタントを選択

 スマートフォンに専用アプリをインストールして起動すると、Sonosアカウントの作成を経て、ネットワークのセットアップ、次いで音楽サービスの選択といった、一連のセットアップフローが実行される。かなり細かく画面が分かれているため長く感じられるが、フロー自体は一般的だ。最後はAlexaアプリでの設定手順も含まれる。

 面白いのは、このセットアップのフローの途中で、音声アシスタントを選ぶ項目があることだ。多くのスマートスピーカーでは、セットアップの過程で利用する音楽サービスを選ぶが、本製品はこれとほぼ同じ手順で、利用する音声アシスタントも選べるようになっている。

Sonos MoveSonos Move まずはSonosアカウントを作成する(画面=左)。続いて製品を検索する(画面=右)
Sonos MoveSonos Move 指示に従って本体背面のボタンを押し(画面=左)、続けてWi-Fiの設定を行う。必要に応じ、屋外で使用するためのBluetooth設定を行う(画面=右)
Sonos MoveSonos Move 設置場所に応じてマイクをチューニングするTrueplayのオン/オフを設定する(画面=左)。必要な音楽サービスを設定する(画面=右)
Sonos MoveSonos Move 音声アシスタントを選ぶ(画面=左)。現時点では、Google アシスタントを選べない旨のアラートが出る。Alexaを選択したのち、Alexaアプリへと移動し、デフォルトの音楽サービスを選択する。以上でセットアップは完了だ(画面=右)

 次に、ここまで見てきて気になったところをまとめよう。

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