Sonosから新たに登場した「Sonos Move」は、2つの音声アシスタント(AmazonのAlexa/Google アシスタント)を選べるという同社独自の機能はそのままに、バッテリーを内蔵し、屋外での駆動をも可能にしたスマートスピーカーだ。
前回の導入編では、外観やセットアップのフローを中心に基本的な部分を紹介した。今回は活用編として、実際に使ってみて気になった点、本製品の特徴であるバッテリー駆動についての挙動などをチェックしていく。
Sonos Moveのセットアップが終わって使えるようになったところで、まずはインタフェースについて見ていこう。本製品のフラットな天板はタッチパネルになっており、配置された複数のタッチ対応ボタンを用いて、基本的な操作が可能だ。
ユニークなのは、Alexaではおなじみの音量調整に加えて、再生や一時停止、さらに次の曲/前の曲への移動までタッチ操作で行えることだ。ちなみにAlexaでいうところのアクションボタンは、再生/一時停止ボタンで代替する。
中央のマイクアイコンは実はボタンになっており、マイクのオン/オフを切り替えられる。ただし、物理ボタンではなくタッチパネルなので、EchoやGoogle Home Miniのように暗い部屋で手探りでボタンの位置を探し当てることができない。このあたりはライフスタイルによっては使いづらく感じることもあるだろう。
スマートスピーカーとしては、筆者がよく使う機能を一通り試してみたが、特に問題は見られない。サードパーティー製のAlexa搭載スピーカーの中には、聞き取り性能が極めて低い製品もあるが、本製品はそのようなこともない。よくも悪くも普通で、この点は安心だ。同様に、スマートリモコンと連携しても家電のコントロールも問題なく行えた。
逆に、ネットワーク内に他のAlexaデバイスがある場合に、音楽再生がそちらで開始されてしまい、切り替えようとしてもうまくいかないケースがあった。さらに他に再生しているデバイスがないはずなのに、再生中であるとして本機での再生が行えないケースもあった。筆者のように複数のスマートスピーカーが混在している環境が原因なのかは不明だが、念の為書き留めておく。
その一方、音質はさすがの一言だ。シングルスピーカーと思えない重低音で、かなりの聴き応えがある。ホワイトノイズも少なく、タブレットの外部スピーカーとして使った場合、画面の向きとは違う方向から音が出ているはずなのに、あまり気にならない。広い方向から聞こえてくる、ちょっと不思議な感覚だ。
これらはおそらく、周囲の空間を認識して音声をチューニングする「Trueplay」なる機能が関係していると見られる。本製品はこの機能がセットアップの過程で有効になるため、後は置き場所を変えるたびにチューニングが実行される。うっかりセットアップ時にスキップしないよう気をつけたいところだ。
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