もう少し、細かくメリットとデメリットの両方を見ていこう。
個人的に感心させられたのが、音楽再生時の最大音量をSonosアプリ側で固定できることだ。これにより、再生を始めたら音声が大音量で響き渡ったというミスをなくせる。この種のスマートスピーカーでは珍しく、聞こえるか聞こえないかというギリギリのところまで音量を下げられるのも、メリットに付け加えてよいだろう。
さらにAmazon Music、Google Play Music、Apple Musicのいずれも利用できるのは大きなメリットだ。音声アシスタントに依存することもないようで、Alexaを選択したまま、事業者をまたいでSonosアプリ側でGoogle Play Musicを選択するというアクロバティックな使い方も(多少不審な挙動はあるが)可能だ。
その一方、音声アシスタントの音量が非常に大きいのは困りものだ。海外製品によくある仕様だが、過去に本稿で紹介したスマートスピーカーのどれよりも音量が大きい。2019年にAlexaに搭載された、ヒソヒソ声で話し掛けるとAlexaも小声で返事をする「ささやきモード」にも非対応だ。家族が就寝中の夜間は使えないと考えた方がよいだろう。
またこの「ささやきモード」以外にも、ウェイクワード(Alexa/Echo/Amazonなど)を選択できないなど、本家のAmazon Echoシリーズにはありながら利用できない機能がいくつかある。サードパーティー製のAlexa搭載スマートスピーカーに共通する特徴だが、今後Echoに搭載される新しい機能も必ず実装されるとは限らないので要注意だ。

Alexaアプリ側の設定画面(画面=左)。通常ならばこの画面にあるはずのウェイクワードにまつわる項目が見当たらない。Alexaアプリ側には応答音にまつわる項目が存在しないが、Sonosアプリ側にある「起動用チャイム」がそれに相当するようだ(画面=右)
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