Intelから、デスクトップPC向けの第10世代Coreプロセッサ(開発コード名:Comet Lake-S)が発表された。前世代からさらに性能が底上げされており、そのパフォーマンスに注目が集まっている。
マウスコンピューターからも、第10世代Coreプロセッサ搭載PCが登場しているが、今回はクリエイター向けブランド「DAIV」シリーズの新製品「DAIV Z7-QR4(カスタマイズモデル試作機)」を入手できた。
CPUには第10世代Coreプロセッサの最上位であるCore i9-10900K、グラフィックス機能にNVIDIA Quadro RTX 4000を搭載するプロフェッショナル向けの豪華仕様となっている。早速、性能を中心にレビューしよう。
モバイル向けが先行して投入されていたIntelの第10世代Coreプロセッサだが、2020年4月末に、デスクトップPC向け(開発コード名:Comet Lake-S)が発表された。
先代からコアがさらに増え、最大10コア20スレッド仕様となるなどマルチスレッド性能が強化されるとともに、Turbo Boost Max Technology 3.0の導入により、シングルコア性能も同時に高めている。
CPUの種類はBTOで選ぶことができるが、今回の評価機が搭載するCore i9-10900Kは、第10世代Coreプロセッサ最速の最上位モデルだ。10コア20スレッドで、周波数は標準3.7GHz、Turbo Boost Max Technology 3.0により最大では5.3GHzで動作するパワフルな仕様となっている。
グラフィックスカードに、NVIDIA Quadro RTX 4000を採用しているのも大きな特徴だ。コンシューマー向けのGeForceシリーズに対し、Quadroシリーズはプロフェッショナルグラフィックス向けとなる。
製造段階からより高度な品質管理が行われている他、パフォーマンスが(プロツールでの活用例が多い)Open GLに最適化されていること、プロツールでの動作検証/最適化を行うことにより、GPUレベルで多数のISV認証(ソフトウェアベンダーによる互換性、描画の再現性の認証)を獲得しているなどの点でアドバンテージがある。
業務用の3DCGツールやCADツールなどでは、描画パフォーマンスだけでなく、描画の正確な再現性、安定性といった要素も重要であるため、Quadroの利用が必須とされていることも少なくない。そうしたプロの制作現場にも対応できる描画性能を備えている。
この第10世代Coreプロセッサの内、特に最上位のCore i9-10900KはパワーがあるだけにTDPは125Wと高い。性能をフルに発揮させるにはしっかりと冷却をする必要があるため、評価機では水冷CPUクーラーを導入し、強力な冷却性能と静音製の両立を図っている。
ボディーの内部を見ると、水冷クーラーのラジエーターの12cmファンに加え、グラフィックスカードの横にも12cmファンを内蔵しており、冷却にはしっかりと配慮していることが分かる。
次に新チップセットを採用したマザーボードをチェックしよう。
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