インテルは10月2日、東京都内にて報道関係者向けイベント「インテル・テクノロジー・ショーケース」を開催した。モバイルPC向けとなる「第10世代Coreプロセッサ」のセールスポイントの説明が行われた他、同CPUを搭載したプロトタイプ機などが展示された。
ノートPC向けの第10世代Coreプロセッサについては、既にCOMPUTEX TAIPEI 2019やIFA 2019などで紹介されているが、10nm製造プロセスを用いる開発コード名「Ice Lake」と、現行のデスクトップPCと同じ14nm製造プロセスの同「Comet Lake」の2種類に分かれる。
新しいアーキテクチャのSunny Coveを採用したIce Lakeは、IPCの向上に加えて第11世代Iris Pro Graphics(上位モデルのみ)により、内蔵グラフィックス機能が強化されている。さらにAI推論命令セット(インテル・ディープラーニング・ブースト)やGNA(Gaussian mixture model and Neural network Accelerator)を組み込みことで、AI関連処理の高速化と低電力処理を実現した。
マルチメディアやコンテンツ制作に適したIce Lakeに対し、Comet LakeはIce Lakeにない6コア12スレッドモデルを用意するなど、生産性が求められるニーズにマッチしているという。
発表会で登壇したインテル技術本部長の安生健一郎氏は、「ゲームは決して高解像度ではないが、薄型軽量のモバイルPCでは設定を低くしてゲームをプレイしてもらうことを想定している。今後もインテルはグラフフィックス革新を突き詰めたい」と話した。
さらに「将来的には、デバイスがユーザーを理解し、パフォーマンスを最適化していくことも、今後のPC競争で重要な鍵を握っている」と話す。GNAを用いた製品についても各PCメーカーと共同で開発しているとのことだ。
次のページでは、会場に展示されていたProject Atena準拠のモデルなどをチェックしていく。
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