マウスコンピューターの「DAIV 5D-R7」は、15.6型のノートPCでありながら、デスクトップPC向けのAMD Ryzen 7 3700Xを搭載するというインパクト抜群のスペックを誇るクリエイター向けPCだ。
デスクトップPC向けのCPUを採用することで、ノートPC最高クラスの強力なパフォーマンスと13万9800円(税別)からというインパクトのあるプライスを両立している。さらに、GPUにNVIDIA GeForce GTX 1660 Ti、sRGB102%相当の広色域液晶ディスプレイなど、クリエイターと親和性の高いパーツ構成も見逃せないところだ。
ラインアップは1モデルのみ(Ryzen 5 3500搭載のDAIV 5D-R5もある)だが、BTOに対応し、メモリやストレージはカスタマイズが可能だ。今回は標準構成の評価機を入手したので、性能や発熱具合などを検証していこう。
デスクトップPC向けのCPUを内蔵するというと、いかにもな巨大なフォームファクターを連想したが、実物を見ると意外にコンパクトな印象だ。
具体的なボディーサイズは、約361(幅)×258(奥行き)×33(厚さ)mmで、最軽量クラスの薄型モバイルノートPCの2倍ほどの厚みはある。ただ、画面周囲のベゼルが狭いナローベゼルデザインと、前面部も底部に向けて大胆にカットされたシェイプの効果か、すっきりと洗練された外観で、圧迫感を覚えるようなこともない。
重量は約2.63kgだ。手に持つとずしっとした重さを感じるが、ノートPCとしての枠に収まる重量であり、特に扱いにくいということはない。全体に剛性が高いカッチリした作りで、重厚さが高級感にもつながっている。
公称のバッテリー駆動時間は約1.5時間だ。外に持ち出したり、移動したりして使う用途には向かない。省スペースPCと割り切り、停電や瞬電の際、誤ってケーブルを抜いてしまった時などにバッテリー駆動ができるので安心、くらいに思っていた方がよさそうである。
通信機能は、1000BASE-T対応の有線LAN、Wi-Fi 6の無線LAN、さらにBluetooth 5.0を標準で装備する。
本体背面には、ディスプレイ出力を3系統装備する。HDMIとMini DisplayPort、USB Type-C(DisplayPort Alternate Mode対応)という内容で、さまざまなタイプのディスプレイに対応できる他、3系統同時出力も可能となっている。
USBポートは、ディスプレイ出力兼用のType-Cを含めて4基あり、microSDメモリーカードスロット(UHS-I対応)も搭載する。欲をいえば、多くのカメラ機器で使われているフルサイズのSDメモリーカードが使えるとなお良かっただろう。
液晶ディスプレイ上部には約100万画素のWebカメラと、デュアルアレイマイクを内蔵する。追加デバイスなしにWeb会議やビデオ会議、ビデオチャットを行える。
タッチパッドにはWindows Hello対応の指紋センサーも備える。一度指紋を登録しておけば、PCをロックして保護しつつ、パスワード入力なしにセンサーにタッチするだけでログインできて便利だ。
これらはテレワークと親和性の良い機能で、仕事にも活用したいという人には見逃せないポイントとなる。
続いて、デスクトップ向けCPUを効率的に冷やす、冷却機構を見ていこう。
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