動作音については、パフォーマンスモードでは中程度の負荷にも敏感に反応してファンが回り、高負荷時は大きな音がする。特に薄型でない標準的なゲーミング/クリエイター向けPC(Core i7-10750H、GeForce RTX 2070程度のスペックを想定)よりも少し大きいくらいの印象だ。エンターテイメントモードでの利用であれば、中負荷程度なら概ね静音といえるレベルで運用でき、高負荷時も標準的なゲーミング/クリエイターPC向けくらいの感覚で使えるだろう。
発熱に関しては、どちらのモードでも手がよく触れる部分が不快なほど熱を持つことはなかった。ただ、右側面から熱風が吹き出してくるため、マウスを操作する位置によっては少し気になることがあるかもしれない。
デスクトップPC向けのRyzen 7 3700Xを搭載するということで、パフォーマンスや発熱などが気になっていたが、検証結果が示すように非常に優秀だ。いわゆる「デスクノート」的な製品とはいえ、これだけのCPU性能を持つノートPCの選択肢は現時点ではほとんどない。
さらに、クリエイティブ適性の高いGPUに、クリエイティブ用途に使える液晶ディスプレイ、そしてWi-Fi 6対応、Webカメラや指紋センサーなどテレワーク向けの機能などもしっかり完備しており、クリエイター向けPCとしての完成度はかなり高い。バッテリー駆動時間は短いものの、省スペースであることはもちろん、画面とキーボードが一体化されていて、収納や移動が楽にできるなど、ノートPCスタイルである利点は少なくない。
それでいて、評価機と同じ標準構成の価格は13万4800円(税別、10月7日11時までの5000円オフキャンペーン適用価格)というのだからコストパフォーマンスは強烈だ。BTOでメモリを32GB、ストレージを1TBの高速SSD(Samsung PM981a)に変更しても税別16万7300円と20万円以内に余裕で収まる。
コストパフォーマンスの高い省スペースなクリエイティブ用PCを探している人にとっては要注目の製品だ。これから写真編集や動画編集に取り組みたい人の入門機としても最適だろう。
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