電源は、本体側面のUSBポートから供給する。本製品をTV背面や側面にあるHDMIポートに差し込んだ使用例写真では、このUSBケーブルが省略されていることがあるので要注意だ。ちなみに接続先のTVにUSBポートがあれば、そこから電源を引ける場合があるので、一度試してみるとよいだろう。
気をつけたいのは、接続方式がHDMIなので、TVもしくはディスプレイにHDMIポートがない場合や、既に別の用途で埋まっていると使えないことだ。もちろん、HDMIポートもminiHDMIやmicroHDMIではなく、フルサイズのHDMI端子が必要になる。
また、本体にスピーカーを搭載しないPC用ディスプレイに本製品をつなぐと、映像は再生できても音が出ないという問題が発生する。スピーカーもしくはイヤフォンジャックを搭載した製品を選ぶのが基本だが、本製品のBluetooth機能を使い、直接イヤフォンやヘッドフォンに出力するというワザもある。
では、従来モデルとの違いについて見ていこう。今回の第3世代モデルは、従来モデルと同一形状ながらも、内部は大幅に進化している。具体的には、HDR(ハイダイナミックレンジ)やDolby Atmosに対応した他、従来モデル比で50%もパワフルになったとされている。
これらはどのくらい、実際の操作に影響を及ぼしているだろうか。本製品と従来モデル、それぞれを接続したディスプレイを横に並べ、同じ操作を行ってレスポンスを比較した。
まず、ホーム画面でのジャンル間の移動、および項目間の左右移動については、違いはごくわずかだ。正確にはサムネイルの読み出し速度が多少速くなっているが、新旧を並べて同じ操作をしてようやく分かるレベルで、普段から使い込んでいないユーザーにとっては「前と変わらないのでは」と思ってしまうかもしれない。
一方、ホーム画面で項目を選んで詳細画面を開くスピードや、アプリの起動が完了するまでのスピードは、従来モデルと比べて明らかに速い。これは並べて比較しなくとも、普段から使っていればすぐ分かるレベルにある。例えばあるアプリの場合は、これまで起動に4〜5秒程度かかっていたのが、2〜3秒程度で済むといった具合だ。
ストリーミングの動画では、再生中にまれに低画質に切り替わることが従来はあったが、今回のモデルで数日試した限り、そういった症状は見られない。Wi-Fiは従来と同じIEEE 802.11acだが、内部の処理速度が向上したことで、処理落ちが減っていると推測される。
以上をまとめると、ホーム画面を中心にザッピングしているだけならば従来モデルとほぼ同等だが、画面遷移やアプリ起動のスピードは大幅に向上しており、ストレスが大幅に軽減されている。NetflixやYouTubeといった別アプリを呼び出して使う機会が多いユーザーにとって、恩恵は大きいと言えそうだ。
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