新登場の第3世代「Fire TV Stick」は従来モデルとどのくらい変わった?初代ユーザーは買い換え必至(2/3 ページ)

» 2020年10月07日 12時00分 公開
[山口真弘ITmedia]

電源はUSB経由で供給

 電源は、本体側面のUSBポートから供給する。本製品をTV背面や側面にあるHDMIポートに差し込んだ使用例写真では、このUSBケーブルが省略されていることがあるので要注意だ。ちなみに接続先のTVにUSBポートがあれば、そこから電源を引ける場合があるので、一度試してみるとよいだろう。

 気をつけたいのは、接続方式がHDMIなので、TVもしくはディスプレイにHDMIポートがない場合や、既に別の用途で埋まっていると使えないことだ。もちろん、HDMIポートもminiHDMIやmicroHDMIではなく、フルサイズのHDMI端子が必要になる。

 また、本体にスピーカーを搭載しないPC用ディスプレイに本製品をつなぐと、映像は再生できても音が出ないという問題が発生する。スピーカーもしくはイヤフォンジャックを搭載した製品を選ぶのが基本だが、本製品のBluetooth機能を使い、直接イヤフォンやヘッドフォンに出力するというワザもある。

Fire TV Stick 電力供給は本体側面のmicroUSBポートから行う
Fire TV Stick 電源供給用のUSBケーブルおよびACアダプターをつないだ状態
Fire TV Stick TVまたはPC用ディスプレイのHDMI端子に接続する。電力供給用USBケーブルがやや邪魔だが仕方ないところだ
Fire TV Stick HDMI延長ケーブルにつなげたところ
Fire TV Stick TVの背面にうまく差し込めない場合は付属の延長ケーブルを使うとよい。左右のHDMIポートと干渉する場合などはこの形になるだろう
Fire TV Stick 接続先のディスプレイにスピーカーやイヤフォンジャックがなく音声を出力できない場合は、本製品からBluetoothスピーカー/イヤフォンにダイレクトに音声を出力する手もある

項目の移動速度は「ほぼ同等」、画面の切り替えは「高速」

 では、従来モデルとの違いについて見ていこう。今回の第3世代モデルは、従来モデルと同一形状ながらも、内部は大幅に進化している。具体的には、HDR(ハイダイナミックレンジ)やDolby Atmosに対応した他、従来モデル比で50%もパワフルになったとされている。

 これらはどのくらい、実際の操作に影響を及ぼしているだろうか。本製品と従来モデル、それぞれを接続したディスプレイを横に並べ、同じ操作を行ってレスポンスを比較した。

 まず、ホーム画面でのジャンル間の移動、および項目間の左右移動については、違いはごくわずかだ。正確にはサムネイルの読み出し速度が多少速くなっているが、新旧を並べて同じ操作をしてようやく分かるレベルで、普段から使い込んでいないユーザーにとっては「前と変わらないのでは」と思ってしまうかもしれない。

 一方、ホーム画面で項目を選んで詳細画面を開くスピードや、アプリの起動が完了するまでのスピードは、従来モデルと比べて明らかに速い。これは並べて比較しなくとも、普段から使っていればすぐ分かるレベルにある。例えばあるアプリの場合は、これまで起動に4〜5秒程度かかっていたのが、2〜3秒程度で済むといった具合だ。

 ストリーミングの動画では、再生中にまれに低画質に切り替わることが従来はあったが、今回のモデルで数日試した限り、そういった症状は見られない。Wi-Fiは従来と同じIEEE 802.11acだが、内部の処理速度が向上したことで、処理落ちが減っていると推測される。

Fire TV Stick リモコンの形状は、従来の第2世代モデルとほぼ同一だ
Fire TV Stick ホーム画面上でのカテゴリー移動、ジャンル移動といった操作については、サムネイルの読み出しが多少速いことを除けば、従来モデルと比べてもレスポンスにあまり変化はない
Fire TV Stick 各ジャンル内における左右の項目移動も、レスポンスはほとんど同一だ
Fire TV Stick 項目を選択し、タイトルごとの詳細ページを表示するまでの速度は、従来モデルに比べて目に見えて速い
Fire TV Stick アプリの起動時間も大幅に高速化されている。NetflixやYouTubeなどのアプリを使う機会が多い人には魅力的だろう

 以上をまとめると、ホーム画面を中心にザッピングしているだけならば従来モデルとほぼ同等だが、画面遷移やアプリ起動のスピードは大幅に向上しており、ストレスが大幅に軽減されている。NetflixやYouTubeといった別アプリを呼び出して使う機会が多いユーザーにとって、恩恵は大きいと言えそうだ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2025年12月21日 更新
  1. 「こりゃ買えないわ」の声――ついに30万円突破の128GB DDR5メモリも (2025年12月20日)
  2. 3COINSで1万6500円の「10.1インチ タブレット」を試す 雑に扱える手軽さで、子供や大人の2台目に検討の価値アリ (2025年12月20日)
  3. Thunderboltがあればメイン環境を持ち歩ける? 「ThinkPad P14s Gen 6 AMD」と外付けGPUユニットを試してみた (2025年12月19日)
  4. 香港と深センのPC向けメモリ/ストレージ価格はどうなっている? 日本の状況と比べてみた (2025年12月19日)
  5. ナカバヤシ、小型トラックボールを内蔵した薄型ワイヤレスキーボード (2025年12月19日)
  6. PC版「ホグワーツ・レガシー」の無料配布が間もなく終了 累計販売4000万本突破、“ハリポタ”舞台のオープンワールド・アクションRPG (2025年12月18日)
  7. Steamで2025年最後の安売り「ウインターセール」開催中! 恒例の「Steamアワード」も投票開始 (2025年12月19日)
  8. 電源内蔵で配線がスッキリする「エレコム スイッチングハブ EHC-G08MN4A-HJB」が17%オフの4980円に (2025年12月18日)
  9. メモリは64GBキットを断念する空気感――128GBは何と20万円前後に (2025年12月13日)
  10. スマートホーム“ガチ勢”向け「SwitchBot AIハブ」を試す 映像内の“出来事”をトリガーに家電操作できるAIカメラ実現 (2025年12月15日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー