14型液晶ディスプレイの画面解像度は1920×1080ピクセルで、タッチ操作(静電容量方式)にも対応する他、4096段階の筆圧検知をサポートしたスタイラスペン「ASUS USI Pen」(SA300)が付属している。グレア液晶のため画面への映り込みはやや気になるが、同社がIPS方式相当とうたうだけあって、画面に角度をつけても色の変化が少ない。2in1タイプなので、液晶ディスプレイを180度回転してタブレット状態で使う際は重宝するだろう。
バックライト機能を備えたキーボードは、キーピッチは約19mm、キーストロークは約1.2mmと十分なサイズを備える。カーソルキーがやや細い点を除けば、パームリジェクション対応のタッチパッドは約128.9(幅)×64.7(奥行き)mmと巨大で、マルチジェスチャーもサポートするなど総じて扱いやすい。
4つのスピーカーを内蔵するのと同様に、ASUSのChromebookとして初めて指紋認証機能を内蔵したり、Wi-Fi 6(IEEE802.11 ax)対応の無線LAN(Bluetooth 5.0もサポート)を装備したりと、こちらも隙がない。
インタフェースは左右の両側面に並んでいる。USB Type-A端子は省かれているが、2基あるUSB Type-C 3.1(Gen1)はUSB Alternate ModeとUSB Power Deliveryをサポートしており、柔軟に扱える。
アプリはGoogle Play ストアからも導入できる他、細かいところでは、Parallelsから提供が始まった仮想化ソリューション「Parallels for Chromebook Enterpise」を使えば、仮想環境でWindowsなど異なるOSを扱うこともできる。
動作条件はCPUがCore i5/Core i7以上、メモリが16GB以上、SSDは128GB以上とかなりのスペックが必要で、現状の国内モデルではデル テクノロジーズのLatitudeシリーズの一部と、日本エイサーのChromebook Spinシリーズの一部に限定されていたが、そこに本機が加わった格好だ。
利用にはChrome Enterprise Upgradeなどのライセンスが必要になるが、仮想環境でWindowsアプリを使うことができるという意味では数少ない選択肢の1つとなる。
他にも、Chrome OSにはGoogleが定める自動更新ポリシーがあるが、本製品は2028年6月までOSアップデートの自動更新に対応しており、末永く利用できるという点でも安心感が高い。
加えて、本機はストレージサービスの「Google One」(容量は100GB、年間税込み2500円)を1年間無料で利用可能なのもうれしい。同社のWindows PCと同じようにサポートサービス「あんしん保証」(製品購入後30日以内にMyASUSにユーザー登録が必要)に対応するのも心強いところだ。
確かにChromebookとして見ると高価(税込み16万9800円)な本機だが、優れたパフォーマンスを備えたハイエンドモデルとして貴重な存在と言えるだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.