米HPは2月24日(米国太平洋時間)、米Kingston Technologies(Kingston)のゲーミング部門「HyperX(ハイパーエックス)」を買収することを発表した。買収額は4億2500万ドル(約451億円)で、2021年度第2四半期(※)に取引を完了する予定だ。
(※)HPの会計期は前年11月から当年10月までなので、ここでいう「2021年度第2四半期」は2021年2〜4月を指す
HPは、ゲーミングブランドとして「OMEN(オーメン)」を展開している。OMENのポートフォリオ(品ぞろえ)はPC本体が中心だが、キーボードやマウスといった周辺機器も取りそろえている。メインブランドである「HP」でも、同様にゲーミング用周辺機器を展開している。一方でKingstonは、HyperXブランドを通して、エントリー向けからハイエンド向けまで幅広いゲーミング用周辺機器を展開している。
今回、HPがHyperXブランドを買収する背景には、PCゲーミング市場の拡大がある。同社がニュースリリースで引用した「VGA24/7, DFCint, NewZoo, Steam」によると、PCゲーミング市場は2023年までに700億ドル(約7兆4240億円)規模になると予測されている。この成長を背景とするゲーミング周辺機器の売れ行きの伸びに合わせて、周辺機器市場も2024年までに122億ドル(約1兆3000億円)規模になるという予測もある。
HyperXブランドの買収を通して、HPはゲーミング関連のエコシステムをより強固なものとして、成長するゲーミング市場における優位性を高めることを狙う。
HyperXがHPに移管された後も、Kingstonはゲーミング/エンスージアスト向けのメモリ/ストレージ製品の販売を継続する。
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