未来を創る「子どもとプログラミング教育」

本当に満足できるのか? 中高生向けモバイルノートPC「LIFEBOOK EH」を中学生と高校生に使わせてみた(3/3 ページ)

» 2021年03月18日 17時45分 公開
[石井英男ITmedia]
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高1の娘にLIFEBOOK EHを使わせてみた

 先述の通り、LIFEBOOK EHのメインターゲットは高学年の小学生から高校生までとなっている。そこで、まずは高校1年生の娘に使ってもらうことにした。

 娘は小学校低学年からPCを使っており、キーボード操作もお手の物だ。まず、タイピング練習サイト「e-Typing」で、タイピングスコアを計測してみたところ、数回目でスコア320、レベルFastという結果が出た。娘が普段使っているのは13インチMacBook Proだが、それと遜色ないスコアである。

 娘にキーボードの感想を聞くと「サイズがちょうどよく、キータッチも好みで打ちやすかった」と答えた。

娘 LIFEBOOK EHを使う娘
打つ娘 e-Typingでキータイプの練習をする娘
手元 キーのサイズやピッチは娘にちょうど良いようだ
結果 e-Typingの結果

 娘は最近、Python言語の勉強を始めた。プログラミングには、統合開発環境「Spyder」を使っている。

 Pythonのようなテキストベースのスクリプト言語でも、「Scratch」のようなビジュアルプログラミング環境でも、快適にプログラミングを行うには画面の解像度が重要だ。基本的に解像度は高ければ高いほど快適であり、趣味や学習レベルでも少なくともフルHDは欲しくなる。

 その点、LIFEBOOK EHのディスプレイはフルHD対応なので、プログラミングにも十分対応できる。メインメモリが4GBしかない点は残念だが、Pythonなどのプログラミング言語をひと通り習得する程度の使い方なら、パフォーマンス的にもそう問題はなさそうである。

プログラミング中 SpyderでPythonのプログラミングを行っている娘
Spyder LIFEBOOK EHでSpyderを使っている画面。解像度が1920×1080ピクセルと高いので、ソースコードと実行用のコンソールを同時に表示させても見やすい

HDMI入力でゲーム機などをつないで遊べる

 これも先述の通り、LIFEBOOK EHのHDMI端子は入力にも対応している。出力との切り替えは、キーボードのFnキーを押しながらF12キーを押して行える。入力モードになっている場合は、HDMI端子の右側にあるLEDが点灯するので分かりやすい。

 試しに、Nintendo Switchをつないで娘と息子にゲームをプレイしてもらったが、特に違和感を覚えることなく使えたという。

F12 HDMI端子の出力/入力の切り替えは、F12キーに割り当てられている。Fnキーを押しながらこのキーを押せば切り替えられる
入力なう HDMI端子が入力モードになっている場合は、端子横のLEDランプが点灯する
ゲーム中 ニンテンドーSwitchをつないでゲームを楽しむ様子。特に違和感は覚えなかったようだ

 続いて、中学1年生の息子にもLIFEBOOK EHを使わせてみた。

 娘ほどタイピングが速くはないが、息子もキーボード操作にはある程度慣れている。息子が好きなWebブラウザベースの音楽ゲーム「Sparebeat(スペアビート)」をプレイしてみると、学習用端末に多いCeleron搭載の2in1タブレットとは異なり、動きがカク付いたり、音と映像がズレてしまったりといったこともない。快適にプレイできたという。

 続けてe-Typingで、タイピングスコアを計測してみたところ、数回目でスコア123、レベルC-という結果が出た。普段使っているデスクトップPCのキーボードでは、スコア137、レベルCという結果だったので、多少スコアは落ちているものの、慣れれば普段と遜色のない速度でタイピングできそうだ。

息子が使う図 LIFEBOOK EHを使う息子
Sparebeat 息子がブラウザ上で動作する音楽ゲーム「Spearbeat」をプレイしているところ
練習中 息子がタイピング練習サイトでタイピングを行っているところ
息子の手元 中1の息子の手でも、使いやすいキーピッチである
息子のタイピング結果 息子のLIFEBOOK EHでのタイピングテストの結果

ベンチマークテストの結果も良好

 娘と息子にひとしきり使ってもらった後に、LIFEBOOK EHでベンチマークテストを幾つか行ってみた。

 まず「PCMark 10」を使ってPCとしての総合性能を計測した。スコアは以下の通りとなった。

  • 総合:3813ポイント
  • Essentials(日常利用):8240ポイント
  • Productivity(Officeアプリなどの利用):5768ポイント
  • Digital Content Creation(写真や動画の編集):3165ポイント

 最新のCPUを使っていることもあり、スコアは良好だ。

 ストレージの読み書き速度を計測する「CrystalDiskMark 8.0.0」も実行した。シーケンシャル(Q8T1)の結果は読み出しで毎秒2027.86MB、書き込みで毎秒967.20MBとなった。eMMCはもちろん、Seral ATA接続のSSDと比べても4倍近い速度を記録している。ストレージの高速さが、PCMark 10のスコアの高さにも貢献しているのであろう。

CDM CrystalDiskMarkの結果

中高生向けノートPCとして完成度は高い

 LIFEBOOK EHは、キーボードの使い勝手や画面解像度を重視した13.3型モバイルノートPCで、中高生向けノートPCとしての完成度は高い

 Core i3ではあるものの、最新世代のCoreプロセッサを採用した上、PCI Express接続のSSDのパフォーマンスも手伝ってOfficeアプリの動作は快適だ。Office 2019 Home & Businessがプリインストールされていることを考えると、12万円を切る実売価格(税別)はコストパフォーマンスに優れている。娘いわく、「(LIFEBOOK EHは)薄くてデザインも気に入った。キーボードも使いやすいし、今使っているMacBook Proより軽いので、学校にも気軽に持っていけそう」とのことだ。

 中高生が初めて買うノートPCとしてはもちろん、小学生のとき使っていた2in1タブレットPCからのステップアップとしてもお勧めだ。

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