続いて「C.A.T. 7」を見ていこう。赤と黒で構成されたボディーは、Xboxシリーズのコントローラーを思わせる。それでいて、とても軽くて持ちやすい。
裏面には4つ、トリガー側に2つの追加ボタンがある。裏面にはコントローラーのインプット形式(Xinput/DirectInput)の切り替えスイッチと背面ボタンのオン/オフ切り替えスイッチも配置されている。コントローラーをPCに接続すると、プレイヤー番号の割り当てとボタンがLEDライティングで光る。
形状と同様にボタンの感触もXboxコントローラーに近く、押した感覚をしっかりと感じられる。背面ボタンは「Xbox Elite ワイヤレスコントローラー シリーズ 2」に近い感触で、さまざまなボタンとマクロを設定できる。
ただし、ボタンの“多さ”こそXbox Elite ワイヤレスコントローラー シリーズ 2と似ているが、スティックなどの感度調整機能や交換には対応しない。
C.A.T. 7には、設定用のユーティリティーソフトはない。追加ボタンとトリガーの感度、LEDライティングなどの設定は、全て本体下部に配置されたPROG(プログラム)ボタンやSETボタンを使って設定する。
追加ボタンには、「A」「B」「X」「Y」キー、方向キー、「L」「R」ボタン/トリガー、L/R3ボタンを割り当てられる他、方向キー+ボタン、トリガーやボタンの同時押しといった操作をマクロとして登録することもできる。
マクロの登録では、斜め方向キーの入力は受け付けたものの、「波動コマンド」などは受け付けられなかった。
ボタンの割り当ては、プロファイルの選択中にSETボタンで編集モードに入り、追加ボタンを押しながら各種ボタンを同時に押すことで行う。マクロで設定できる同時押しも同じだ。
トリガーの感度は100、75、50、25と順に変更でき、トリガーが反応する入力量が浅くなっていく。トリガーの入力量が最大になるタイミングを早くしたい場合に使おう。
BACKボタンとSTARTボタンを同時に5秒以上長押しし、Aボタンを押すと、プロファイルをリセットできる。
実際にC.A.T. 7を使ってしてみると、ボタンはしっかりとした押下感があり心地もよいが、トリガーが深めに設定されているのが気になる。トリガーの感度に加えて、トリガーを物理的に引ける範囲を制限できる機能も欲しいところだ。
さて、このコントローラーでもグランブルーファンタジー ヴァーサスをやってみよう。
先にも述べた通り、このゲームではコマンド入力で強力な技を出せる一方で、初心者向けにコマンド操作をしなくても簡単に技を出せるようにもなっている。そこで、マクロ機能を使ってボタン操作を登録して遊んでみることにした。マクロに設定したのはX+Yボタンの「投げ」の他、「方向キー下+RB」と「右+RB」といった操作だ。
使ってみると、コンボとしてボタンを押していくのが比較的簡単になった印象だ。筆者は普段トリガーに人差し指を置いてプレイしているが、そこからRBに指を移動させる必要もなく、動かしやすくなった。ただ、1つ難点があるとするならば、キャラクターの向きが変わったときに横方向のコマンドが使えないことかだろうか。
C.A.T. 7は追加ボタンを搭載するコントローラーとしては比較的手頃だ。マクロで同時押しも設定可能で、さまざまなゲームに対応できるだろう。
設定ソフト不要でキーマップ変更やマクロ設定できることは、PC不要で手軽な反面、見方を変えると煩雑でもある。マクロでの同時押しを設定する際は、追加ボタンを押しながら方向キーとボタンを押す必要があり、少々面倒である。
とはいえ、PC不要ということは、家庭用ゲーム機で使用する際にうれしいことは事実である。扱いやすい追加ボタンが6つもあり、トリガーの感度やLEDライティングも設定できる。
コストパフォーマンスを重視しつつ、追加ボタンを使ってゲームを遊びやすさを向上できるC.A.T. 7は、追加ボタンのあるコントローラーの“入門”にもピッタリだ。
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