マウスコンピューターから、34型のウルトラワイド液晶ディスプレイ「ProLite XUB3493WQSU」が発表された。発売は4月28日からの予定だが、WQHD(2560×1440ピクセル)をさらに引き延ばしたアスペクト比21:9のUWQHD(3440×1440ピクセル)の画面解像度を誇る。画面がカーブした湾曲タイプではなく、ストレートな形状のこのディスプレイを筆者が普段使っているものと置き換え、環境がどれだけ変わるかを確かめた。
まずは外観を見ていこう。本体サイズは多機能スタンド込みで約817(幅)×230(奥行き)×418(高さ)mmで、130mmの範囲で高さ調整が行える。重量はスタンドなしで約6.9kg、スタンドを取り付けると約10.8kgとなる。かなり横に広いディスプレイだが、21.5型クラスの16:9ディスプレイを2台並べて作業するより省スペースで済み、重量も軽くデスクへの負担も少ないだろう。ケーブルの取り回しでごちゃごちゃしないのもメリットだ。
IPS方式のパネルを採用し、視野角は上下/左右ともに178度と広い。幅広い画面サイズでありながら、ディスプレイ中央から端を見てもきれいに発色している。輝度は400ニト、応答速度は4ms(Gray to Gray、オーバードライブ時)、コントラスト比は1000:1(Advanced Contrast Ratio利用時は8000万:1)というスペックだ。5W×2のスピーカーも内蔵する。
垂直リフレッシュレートは、DisplayPortを接続してAMD FreeSyncを使っていない状態だと55〜75Hzだ。AMD FreeSyncに対応するGPUであれば48〜75Hzとなる。
ベゼル幅は上部に約8mm、左右に約6mmと狭く、下部も約20mmに収まっている。外装のプラスチック部が非常に狭く、もし横や上に2枚目のディスプレイを配置したとしても映像が途切れる幅が短い。
入力端子は、DisplayPort端子が1基、HDMI端子が2つとシンプルだ。はやりのUSB Type-C端子は持たないが、PCやNintendo Switchなどのゲーム機を同時につないでおける。この他、背面にUSB 3.0対応のアップストリーム端子と2基のUSBハブが用意されている。マウスやキーボードなどをPC本体から取り回しづらい場合は、こちらを使ってもよいだろう。
ディスプレイ部分は左右に各45度スイベルし、チルト角は上に22度、下に3度で、椅子やデスクの高さに応じて微調整できる。スタンドを取り外せば、100×100mmのVESAマウントが用意されており、別途アームなどを利用すれば、デスクの場所を取らず、より柔軟な位置調整も可能だ。
OSDメニューは標準の表示時間が5秒と短めだが、設定で調節できる。HDRと、先述の通りAMD FreeSyncにも対応している。RadeonシリーズのGPUでは、ゲームや動画再生中の遅延が軽減される。
メニューでは「COLOR」で赤、緑、青のレベル調整の他、黒の鮮明度を変える「BLACK TUNER」、応答速度を引き上げる「OVERDRIVE」など、一通りの設定項目がある。また、疲労や疲れ目の原因となる青色の光源を低減する「Blur Light Reducer」機能も備えているので、適宜調整したい。
OSDメニューを操作するボタンは背面下部にあり、カチッとした感触があるのに加え、電源ボタンとメニュー操作用のボタンが離れているため間違えて押してしまうことも避けられる。ボタンのサイズも大きめで、ボタンの機能が前面にプリントされており慣れれば押しやすい。
1つうれしかったのが、ディスプレイの台座が四角形で安定している点だ。見た目の格好よさを意識したディスプレイによくある「スタンドから支柱が伸びていて、その先の点だけで支えている」状態だと、その支柱が長く置き場所を考えるのが難しくなるケースもあるが、本製品ではそのような心配は不要だ。
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