続けて、実際のPCゲームを使ってフレームレート(秒間の描画コマ数)をチェックしてみよう。
まず、設定次第で極端に高い負荷が生じる「レッド・デッド・リデンプション 2」(ロックスター・ゲームス)のゲーム内ベンチマークテストを実行してみた。基本の画質項目を最も重くなるように設定し、「高度なグラフィックス」設定はAPIを「DirectX 12」に、それ以外は標準設定のままで計測している。解像度はこれまで同様にフルHD、WQHD、4Kの3種類でテストを実行し、平均レートと最小レートを調べた。
本作のベンチマークモードは、フレームレートがかなり低めに出る上、数値のブレも大きくなる傾向にある。それでも、レートの高い順に並べると、先のテストと同じくRTX 3080 Ti、RTX 3080、RTX 2080 Tiという順番になる。序列に変化はないということだ。
平均フレームレートを見てみると、フルHDではRTX 3080 TiとRTX 3080が60fpsを超える一方、RTX 2080 Tiはギリギリで60fpsに達しない。負荷の一番大きい4Kでは、RTX 3080 Tiだけが平均30fpsを超えた。
これまでのテストと比べると、RTX 3080 Tiのみ最小フレームレートが比較的高めに出ていることが興味深い。
続いて、「CONTROL」(レメディー・エンターテインメント)をチェックしてみよう。解像度はこれまでと同様の3種類で、画質プリセットを“高”とした上で、ゲーム内の一定コースを移動した際のフレームレートをNVIDIA純正の「FrameView」を使って計測した。
なお、このゲームはDXRにも対応しているが、このテストでは無効としている。一方、DLSS(AIベースの超解像技術)は有効にした。
フルHDでのテスト結果は、これまでと違った傾向が出た。RTX 3080 Tiのフレームレートが伸び悩み、全てのGPUが最小フレームレートにおいてほぼ横並びである。WQHDや4Kでテストすると、今までと同様の傾向となる。
この結果でも分かる通り、楽しむゲームタイトルと解像度/画質の設定によっては、RTX 3080 Tiは性能を持て余してしまう。フルHDゲーミングを志向するなら、RTX 3080 Tiを選ぶメリットはあまり大きくない。
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