システムの総合性能を見るPCMark 10でも、性能は圧倒的だ。過去にRyzen Mobile 4000シリーズを搭載した製品では、バッテリー駆動中にPCMark 10を実行するとスコアが良くない傾向が見られたため本製品でもテストしてみたが、やはりACアダプター接続時に比べて大きくスコアを下げている。ただし、それだけ下がった状態でも総合スコアはCore i7-1165G7搭載機を上回っているのだから圧倒的という他はない。
バッテリー駆動時間を計測するPCMark 10/Modern Office Battery Lifeは、パフォーマンスモードで実行した(液晶ディスプレイの輝度は50%)。バッテリー残量は98%から2%までで5時間32分駆動しており、高輝度で高解像度の液晶ディスプレイを搭載していることを考えれば悪くない結果だろう。
3DMarkは、DirectX 11ベースのFireStrike、DirectX 12ベースのTimeSpy、DirectX Raytracing(DXR)対応のPort Royalを計測した。Armoury CrateのモードはTurboで統一し、比較対象としては、Ryzen 9 5900HXとGeForce RTX 3070を搭載した「ROG Strix SCAR 17」の結果を掲載した。
また、ROG XG Mobile接続時は、ROG Flow 13の画面に出力した場合と、ROG XG MobileのDisplayPortを利用して別途用意した4Kディスプレイに出力した際も計測している。
ROG Flow 13では、NVIDIA Optimus Technologyを利用してGPUの切り替えを行っている関係上、ノートPCの画面に出力する際に内蔵GPU(のフレームバッファ=メインメモリ)を経由して出力されることになる。外部ディスプレイ出力時には内蔵GPUを経由しないで直接出力されるため、パフォーマンスが向上する可能性があるからだ。
結果を見ると、テストによってはパフォーマンスへの影響は少なくない。特にFireStrikeでは顕著だ。DirectX 11ベースでGPUの描画負荷が軽いことが影響していると思われる。しかし、外部出力をした場合には、どのテストにおいてもGeForce RTX 3070搭載のROG Scar 17を上回るスコアをマークしており、GeForce RTX 3080のポテンシャルをかなりのレベルで引き出せていることが分かる。Thunderbolt接続ではこうはいかないだろう。
実際のゲームベースのテストとして、FINAL FANTASY XIV:漆黒のヴィランズベンチマークとレインボーシックス シージ、FarCry NewDawnを実行した。Armoury CrateのモードはTurboで統一している。
レインボーシックス シージでは、低画質設定でいかに高いfpsをたたき出すかをテストした。ROG XG Mobileの外部ディスプレイ出力時には最小fpsで240fpsを上回った。eスポーツ系タイトルの高リフレッシュレートプレイにも対応できる性能がある。
描画負荷が比較的高い部類に入るFarCry NewDawnでは、ディスプレイ出力の差はわずかだ。どちらでも高画質設定で最小60fps、平均90fps前後の十分に快適にプレイできるスコアが出ている。
最後に、気になる発熱面をチェックしよう。
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