プロナビ

レノボがモバイルワークステーションの新製品を発表 「ThinkPad P1 Gen 4」など

» 2021年08月03日 11時00分 公開
[井上翔ITmedia]

 レノボ・ジャパンは8月3日、モバイルワークステーションの新製品「ThinkPad P1 Gen 4」「ThinkPad P15v Gen 2」の販売を開始した。最小構成時の想定販売価格(税込み)は、ThinkPad P1が37万8400円、ThinkPad P15vが27万600円となっている。

ThinkPad P1 Gen 4

 ThinkPad P1 Gen 4は、ThinkPadブランドのモバイルワークステーションにおいてプレミアムモデルに位置付けられる「ThinkPad P1」の第4世代モデルだ。7月27日から国内販売が始まった「ThinkPad X1 Extreme Gen 4」とは“兄弟機”という関係で、基本的な設計は共通している。

ThinkPad P1 Gen 4 ThinkPad P1 Gen 4
実機 ThinkPad P1 Gen 4の実機。レノボの直販サイトでは、写真のような米国英語(US)キーボード構成も用意されている
Gen 3と Gen 3(左)とGen 4(右)を並べる。Gen 4はGen 3のフットプリントを維持しつつ、16:10ディスプレイを搭載したことが大きな特徴だ

 CPUはIntelの第11世代Core H45プロセッサまたはXeon W-11000プロセッサ(開発コード名:Tiger Lake-H)を搭載している。メインメモリはDDR4-3200規格のSO-DIMMで、最大64GB(32GB×2)まで搭載できる。Xeon W-11000プロセッサを搭載する構成はECC(エラー訂正機能)付きメモリも選択可能だ。ストレージはPCI Express接続のSSDで、PCI Express 4.0対応モジュールや2基搭載も選択できる。

 GPUはCPUに統合された「Intel UHD Graphics」の他、以下の外部GPUも搭載できる。NVIDIA RTX Laptopシリーズを搭載している場合は、プロフェッショナル用途にチューニングされた「NVIDIA Studioドライバー」がプリインストールされる。

  • なし
  • NVIDIA T1200 Laptop
  • NVIDIA RTX A2000 Laptop
  • NVIDIA RTX A3000 Laptop
  • NVIDIA RTX A4000 Laptop
  • NVIDIA RTX A5000 Laptop
冷却ファン 冷却ユニットは外部GPUの有無、搭載している場合はその性能に応じて使い分けられている。特にRTX A3000以上のハイエンドGPUを搭載する構成では、ベイパーチャンバーを使った冷却ユニットを利用している
キーボードインテイク ThinkPad X1 Extreme Gen 4と同様に、キーボード面から吸気する機構も備える。これにより、冷却能力の余裕が5〜7W分生まれるという

 ディスプレイはアスペクト比16:10の16型IPS液晶を搭載する。スペックは以下のいずれかから選択できる。

  • WQXGA(2560×1600ピクセル)、400ニト、sRGB 100%カバー
  • WQUXGA(3840×2400ピクセル)、600ニト、Adobe RGB 100%カバー
  • WQUXGA、600ニト、タッチ対応、Adobe RGB 100%カバー

 WQUXGAパネルの構成は、X-Rite Pantone認証に準拠する色校正を実施した上で出荷される。校正データはクラウド(オンラインストレージ)上に保管されているので、設定を誤った場合でもオンラインですぐに“元通り”にすることもできる。用途に応じたカラープロファイルも用意している。

 ディスプレイの上部には、フルHD(1920×1080ピクセル)撮影に対応する物理シャッター付きWebカメラを搭載する。オプションでWindows Helloの顔認証に対応する赤外線(IR)撮影ユニットも搭載可能だ。電源ボタンには指紋センサーを統合しており、Windows Helloの指紋認証にも対応している。

Pantone WQUXGAパネルの構成は、X-Rite Pantone認証に準拠する色校正を実施した上で出荷される。用途に合わせて、Adobe RGB、BT.709、DCI-P3、DICOMに準拠したカラープロファイルを適用することも可能だ(DICOMについては準拠テスト未実施)
電源 電源ボタンには指紋センサーが統合されている
キーボード回り キーボードユニットは先代から一新されている。タッチパッドも大型化しており、Windows 10のジェスチャー操作がしやすくなった

 ポート類は、左側面に電源端子、Thunderbolt 4(USB4)端子×2、HDMI出力端子、イヤフォン/マイクコンボジャックを、右側面にSDメモリーカードスロット、USB 3.0 Type-A端子×2を備える。Thunderbolt 4端子は、DisplayPort出力を兼ねている。モバイルインターネット(WWAN)対応構成では、背面にnanoSIMスロットも備える。

 無線通信モジュールはIntel製の「Wi-Fi 6E AX210」を搭載しており、Wi-Fi 6E(※)とBluetooth 5.2に対応する。オプションで5G対応のWWANモジュールも追加可能だ。

Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)のうち、6GHz帯の電波を利用するもの。ただし、米国以外のほとんどの国では法規制の問題で利用できない(2.4GHz帯/5GHz帯のWi-Fi 6は利用可能)

 最軽量構成のボディーサイズと重量は以下の通りとなる。

  • マルチタッチ非対応:約359.5(幅)×253.8(奥行き)×17.7(厚さ)mm、約1.81kg
  • マルチタッチ対応:約359.5(幅)×253.8(奥行き)×18.2(厚さ)mm、約1.86kg

 バッテリー駆動時間は最長で約13.7時間(JEITAバッテリ動作時間測定法 Ver. 2.0による自社測定値)となっている。

左側面 左側面
右側面 右側面

ThinkPad P15v Gen 2

 ThinkPad P15v Gen 2は、コストパフォーマンスを重視した「ThinkPad P15v」の第2世代に相当する。初代製品と比較すると、プロセッサを第11世代Core H45プロセッサに変更し、外部GPUを最新世代のものに刷新したことが特徴だ。

ThinkPad P15v Gen 2 ThinkPad P15v Gen 2

 メインメモリはDDR4-3200規格のSO-DIMMで、最大64GB(32GB×2)まで搭載できる。ストレージはPCI Express接続のSSDで、2基搭載にも対応している。

 GPUはCPUに統合された「Intel UHD Graphics」の他、以下の外部GPUも搭載できる。

  • なし
  • NVIDIA T600 Laptop
  • NVIDIA T1200 Laptop
  • NVIDIA RTX A2000 Laptop

 ディスプレイはアスペクト比16:9の15.6型IPS液晶を搭載する。スペックは以下のいずれかから選択できる。なお、UHDパネルは色校正を実施した上で出荷される。

  • フルHD(1920×1080ピクセル)
  • フルHD、sRGB 100%カバー
  • フルHD、マルチタッチ対応
  • UHD(4K、3840×2160ピクセル)

 ポート類は、左側面に電源端子とThunderbolt 4(USB4)端子を、右側面にイヤフォン/マイクコンボジャック、SDメモリーカードスロット、HDMI出力端子、USB 3.1 Type-A×2と有線LAN端子を備える。Thunderbolt 4端子は、DisplayPort出力を兼ねている。

 ボディーサイズは約366.5(幅)×250(奥行き)×21.17〜24.2(厚さ)mm、重量は約2.07kgとなる。バッテリー駆動時間は最長で約9.5時間(JEITAバッテリ動作時間測定法 Ver. 2.0による自社測定値)だ。

キーボード回り テンキーを備えるキーボード回り

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2025年12月22日 更新
  1. 「こりゃ買えないわ」の声――ついに30万円突破の128GB DDR5メモリも (2025年12月20日)
  2. 3COINSで1万6500円の「10.1インチ タブレット」を試す 雑に扱える手軽さで、子供や大人の2台目に検討の価値アリ (2025年12月20日)
  3. 香港と深センのPC向けメモリ/ストレージ価格はどうなっている? 日本の状況と比べてみた (2025年12月19日)
  4. Kindle本の一部がEPUBまたはPDF形式のダウンロードに対応/MicrosoftがWindowsライセンスの電話認証を終了 (2025年12月21日)
  5. Thunderboltがあればメイン環境を持ち歩ける? 「ThinkPad P14s Gen 6 AMD」と外付けGPUユニットを試してみた (2025年12月19日)
  6. ナカバヤシ、小型トラックボールを内蔵した薄型ワイヤレスキーボード (2025年12月19日)
  7. PC版「ホグワーツ・レガシー」の無料配布が間もなく終了 累計販売4000万本突破、“ハリポタ”舞台のオープンワールド・アクションRPG (2025年12月18日)
  8. スマートホーム“ガチ勢”向け「SwitchBot AIハブ」を試す 映像内の“出来事”をトリガーに家電操作できるAIカメラ実現 (2025年12月15日)
  9. Steamで2025年最後の安売り「ウインターセール」開催中! 恒例の「Steamアワード」も投票開始 (2025年12月19日)
  10. メモリは64GBキットを断念する空気感――128GBは何と20万円前後に (2025年12月13日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー