Intelは5月11日(米国太平洋時間)、Tiger Lakeアーキテクチャを採用するハイエンドモバイル向けCPUの新製品を発表した。新CPUを搭載するノートPCやモバイルワークステーションは、PCメーカーを通して順次発売される予定だ。
Tiger Lakeマイクロアーキテクチャを採用する「Core Hプロセッサ」のうち、4コア8スレッドの製品は既に「Core H35プロセッサ」として発売済みだ。
今回発表される新製品は、6コア12スレッド構成または8コア16スレッド構成の「Core H45プロセッサ」である。エントリーからハイエンドまでのゲーミングノートPCや、クリエイター向けのノートPCでの利用を想定している。8コア16スレッドの製品の一部は、アンロック(オーバークロック)や「Intel Turbo Boost Max Technology 3.0(TBT 3.0)」にも対応する。企業内クリエイターの利用を想定して、セキュリティや管理機能を強化した「Intel vPro」に対応する製品も用意した。
メインメモリはDDR4-3200規格に対応する。GPUコアは最新のXeアーキテクチャに刷新され、描画や機械学習処理のパフォーマンスを向上した。ただし、EU(演算ユニット)は32基となるため、名前は「Intel UHD Graphics」となる。内蔵ディスプレイ用のDisplayPort出力(eDP)は2系統備える。
CPU直結のPCI Express 4.0バスは20レーン(GPU/ストレージ用)を備え、チップセット側のPCI Express 3.0バスと合わせて最大44レーンのPCI Expressバスを利用できる。PCI Express 4.0レーンは、「Intel Optane Memory H20」やRAID0構成のストレージからの起動にも対応する。無線LAN(Wi-Fi)モジュールは、ゲーミング向けに最適化された「Intel Killer Wi-Fi 6E」にも対応している。
Core i5プロセッサのラインアップは以下の通り。TDP(熱設計電力)は最大35Wだ。末尾に「★」が付いているモデルは、vProに対応している。また、最高クロックは1〜2コア時、全コア時の順に記述している(以下同様)。
Core i7プロセッサとCore i9プロセッサ(TBT 3.0対応)のラインアップは以下の通り。TDPは末尾に「K」の付くアンロック対応モデルが最大65W、その他のモデルが最大35Wだ。末尾に「★」が付いているモデルは、vProに対応している。
「Ryzen 9 5900HX」(3.3GHz〜4.8GHz、8コア16スレッド)と比較しても、フレームレートは高いとアピールしている。比較対象のシステムはいずれもモバイル向けの「GeForce RTX 3080」を搭載していることを加味すると、PCI Expressバスのリビジョンの違いも影響していると思われるXeon W-11000プロセッサは、今回登場したCore HプロセッサをベースにECC(エラー訂正)メモリのサポートを追加したモバイルワークステーション向けCPUだ。TBT 3.0やvProにも対応している。
ラインアップは以下の通り。TDPは最大35Wだ。
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