今回、増設SSDの検証に際しては「PS5適合」をうたう日本シーゲートの「FireCuda 530 Heatsink」の2TBモデル(編集部からの貸出機)と、サムスン電子の「980 PRO」の2TBモデル(筆者私物)を用いた。
FireCuda 530はPS5対応というだけあって、前ページで述べてきたSIEの仕様要件を全て満たす。公称読み出し性能に関しても毎秒7300MBとなっており、性能要件の毎秒5500MB以上を大きく上回る。980 PROは特にPS5対応は示されていないが、読み出し性能は毎秒7000MBとなっており、FireCuda 530に拮抗(きっこう)した性能を持った製品となっている。
それでは、実際の取り付け手順を見ていこう。
まず、取り付けの前に、PS5のシステムソフトウェアのアップデートを行おう。これは必須の作業で、「取り付けてからでもいいでしょ」と考えることなかれだ。先にやらないと「取り外してからシステムソフトウェアをアップデートするように」という手順を示され、せっかく組み込んでも二度手間になる。
「PS5を買ったはいいが、まだ欲しいあのタイトルが出ていないのであまり起動しないでいた」というユーザーも少なくないはずなので、この点は要注意である。
アップデートが済んだらPS5の電源を切り、電源ケーブルなどあらゆる接続機器を取り外し、本体を「PSロゴ」を下向きにして置こう。ちなみに、BDドライブ内蔵型モデルのPS5の場合、BDドライブが上側にくる置き方になる。そうそう、縦置きにしている人は、縦置き用のスタンドの取り外しも忘れずに。
ここで、本体上面の白いカバーの端に手を掛け、これを斜めに力を入れて引き上げてこのカバーを取り外そう。
PS5本体を「PS5ロゴ」を下向きに置いたわけだが、手を掛ける場所はそのロゴがある側の上面の白いパネルの端だ。BDドライブがあるモデルならば、BDドライブの対角側の方だ。
手を掛けて引っ張る方向は、縦置きの場合でいうところの底面方向になる。力を掛ければパキンっといって簡単に外れる。白いカバーを取り外す工程においては一切のネジを外す必要はない。
この後、増設SSDスロットのカバーを停めているネジを外し、増設SSDスロットにアクセスする。
増設スロットを観察すると、工場出荷状態では基板上の「110」の刻印のところに、これから取り付けるSSDを留めるネジと、SSDを水平に取り付けるための“輪っか”のようなスペーサーが見つかるはずなので、これを外しておく。
取り外したら、このスペーサーを、これから取り付けるSSDの全長に合うところにはめ込もう。前述したように、多くのNVMe SSDは全長が80mmのものが多いので、多くのケースでは基板上の「80」の刻印のところにスペーサーを差し込むことになるだろう。
この後、用意したSSDを、この増設スロットに取り付ける。
増設スロット側の接続端子は、「80」や「110」の刻印がある側とは反対方向にある。この接続端子に、SSDのM KEY端子がある側を差し込む。端子の差し込みは意識して奥まで差し込むのがコツだ。やや斜めにグイッと差し込んでから、下に倒すような感じではめるといい。
SSDがうまく収まると、SSDの基板上の切り欠きが80の刻印のところにはめたスペーサーの穴にドンピシャに着地する。後はスペーサーを留めていたネジを使って、SSDを固定させ、逆手順で増設SSDスロットカバーや白い外装カバーを戻せば、作業は完了だ。
この後、PS5を起動すると、増設したSSDの初期化と増設したSSDの性能テストを行い問題が出なければ、これで増設工程は完了になる。
最後に、両ドライブで速度を計測した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.