うーむ、これは濃厚な時間だった。
12月10日、5回目となる「PFU | HHKB ユーザーミートアップ」が開催された。第1回は2017年9月23日、会場は秋葉原のUDX NEXT-2で、Happy Hacking Keyboard(以下、HHKB)の発売から20年を記念したものだった。
そして2021年。HHKBは発売から四半世紀を迎える。
HHKBの生みの親とも呼べる、東京大学 和田英一 名誉教授を筆頭に、HHKBエバンジェリストでもある豪華ゲストが参加した同イベントのレポートをお届けしよう。
イベントの冒頭、PFU コーポレート社長室シニアディレクター 広報戦略室長 松本秀樹氏によるあいさつで18時の定刻通りにスタートした。
続いて、和田教授が25周年メッセージを寄せた。和田教授は、1931年生まれの90歳だ。生まれてから15年を戦禍で過ごし、その後“平和な”時代をその5倍の長さ、つまり75年間生きてきたと語る。
「平和な時代は技術の時代。そこで誕生したものの1つがHHKBだ。この平和な時代の3分の1をHHKBと共に過ごした」と、25年という月日の重みについて話した。
ミートアップのたびに、異なる視点からHHKBについて語る和田教授。今回は「人生100年時代のHHKB」というテーマでメッセージを続けた。
和田教授は「人間がキーボードを打つ回数を、1日1万回とする。HHKBのキーは、3000万回の耐久性があるため、もし、同じキーだけを1日1万回打ったとしても、(1年を単純に300日として計算)壊れるまでに10年かかる。よく使うキーが10個であれば、100年。20個であれば200年だ。つまり、ほとんどの人間よりHHKBの寿命は長いということ」であると述べた。
そして、『LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略』を著したリンダ・グラットン氏とアンドリュー・スコット氏を例に出し、「今や、2007年に生まれた赤ちゃんの半数が100歳まで生きられる。人生100年時代がやってきたということだ。しかし、HHKBは、人間の寿命をはるかに上回るほど長寿命の製品。長生きしてもらいつつ、HHKBも長く使ってもらいたい」と語って、メッセージを締めくくった。
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