NEC(日本電気)とNECパーソナルコンピュータ(NECPC)は2月4日、自治体や教育機関に販売した学習用端末5機種について、端末の回収を伴う自主点検を実施することを発表した。対象機種において製造工程の不備による破損や発煙/熱損(熱による破損)事象が確認されたことを受けた措置で、回収の方法や時期については納入先と調整の上で決定するという。
また、NECPCは同日、学習用端末と同じ製造ラインで製造されたコンシューマー向けモデル「LAVIE N11」「LAVIE Direct N11」の自主点検も実施することを発表している。対象の製造番号の本体を持っているユーザーは、2月6日から順次無料の引き取り点検を行う。点検時は特設サイトまたは特設の電話窓口での申し込みが必要となる。
今回の自主点検は、教育機関向けモデルで以下の事象が確認されたことを受けて実施される。なお、事象に伴う人的被害は発生していない。
Chrome OSを搭載する2in1ノートPC「Chromebook Y2」において、製造工程で余計なネジが混入した。本体に強い衝撃を加えない限り、このこと自体は利用には支障を与えない。
しかし、本体に強い衝撃が加わり、当該のネジがバッテリーの下部に入り込み、バッテリーを破損させると、発煙や熱損につながる恐れがあるという。このことによる発煙/熱損事案は、2月4日時点で1件確認されている。
なお、対象の他機種でこの事象は確認されていないが、Chromebook Y2と同一ラインで製造されていることから、合わせて点検を実施するという。
Chromebook Y2などにおいて、ヒンジ部分を通るケーブルの組み立て不良によりケーブルと周辺部品が擦れて破損し、ショートした事例が確認されたという。このことによる発煙/熱損事案は、2月4日時点で6件確認されている。
今回の自主点検の対象となる機種と製造時期/製造番号は以下の通り。なお、対象機種であっても、製造時期/製造番号が範囲外の場合は点検の対象外となる。
対象端末を納入した自治体や教育機関には、販売店またはNECから連絡が入る。その上で、時期を調整して端末を回収し、点検と修理(必要な場合)を行うという。本件に関する問い合わせは、特設の電話窓口「GIGAスクール自主点検お客様相談センター」で受け付ける。
(※)3月4日までは毎日受付、3月5日以降は平日のみ受付(年末年始の休業日、サービス提供会社の指定休日とシステムメンテナンス日を除く)
先述の通り、LAVIE N11/LAVIE Direct N11で点検を受ける際は、特設サイトまたは特設の電話窓口での申し込みが必要となる。電話での申し込みと問い合わせは、「LAVIE N11お客様相談センター」で受け付けている。
(※)3月4日までは毎日受付、3月5日以降は平日のみ受付(年末年始の休業日、サービス提供会社の指定休日とシステムメンテナンス日を除く)
NECとNECPCは、点検が完了するまでの間は、以下のポイントを特に順守して使うように呼びかけている。
両社では、PCに強い衝撃を与えてしまった場合、あるいは異常な発熱や発煙を確認した場合は速やかに使用を中止し、指定した窓口に問い合わせることも呼びかけている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.