では、新型Fire 7はどういうシーンで役立つのでしょうか。
Fire 7の良さは、そのハードウェアの持ちやすさにあると思います。というのも、Fire 7のサイズは新書本とほとんど同じなのです。
Fire 7の本体サイズは約181(幅)×118(高さ)×9.7(厚さ)mmで、重量は本体のみで実測282g、純正カバーを付けると417gです。純正のカバーをつけた状態で何日か使いましたがサイズ感、厚み、重さのバランスが良く、つい取り出したくなるような魅力を感じました。
4辺均等なベゼルはタブレットとしては太いものの、新書本サイズで片手持ちができるFire 7はベゼルが太い方が持ちやすく安定します。安いけど決して安っぽくないプラスチック素材というのもあってか、思わず手に取りたくなるようなハードウェアに仕上がっており、モノとしての作りはとても良いです。
バッグの小さいポケットや、ズボンのポケットにも入るサイズ感はどんなところでも取り出そうと思う心理的ハードルが低いのもポイントです。電車の中でパッと取り出して本を読むのがはかどりそうです。
もちろん、電子端末なのでリアルな本と違って気分でいろんな本も読めるし、ついでに動画や音楽も楽しめます。
また、6980円と価格が安いのもポイントでしょう。安いがゆえに汚しても気にならないので、防水機能こそないものの油ハネが多いキッチンでレシピリーダーやキッチンタイマーとして使うのにもいいでしょう。
スマホを持っていない、子供用端末として使うのもありだと感じました。特に、Fireタブレットには専用のキッズカバー、水濡れ、画面破損による故障の2年間保証、そしてキッズ向けコンテンツが全て入った有料サービス「Kindle Kids+」が1年分付属するキッズモデルがあります。子供が雑に扱っても安心で、キッズ用コンテンツにも困らないキッズモデルは少し高い(Fire 7のキッズモデルは1万2980円)ですが、魅力的だと思います。
初めてのAmazon製タブレットとして触れたFire 7をしばらく使って感じたのは、その中途半端さでした。特に近頃のスマホの進化は目覚ましく、より多機能で洗練されているスマホで十分だと思うシーンがかなり多く、あえてFire 7を使おうと思うことは少なかったです。ただし、Fireタブレットはコンテンツ消費が主な用途ですので、より画面が大きくて多機能なFire HD 8やFire HD 10ならもっと違った感想になるのかもしれないことは否めません。
とはいえ、6980円という低価格は唯一無二ですし、子どもや手のサイズが小さい人には、Fire 7のサイズ感が適している場合もあります。加えて、旧型のFire 7はプライムデーなどのセールで半額近くになったこともあります(今回のプライムデーはさすがにセール対象ではないようです)。使い方の明確なビジョンがある方は気軽に購入してみてもいいかもしれません。
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