DM250で作成/編集したテキストファイルは、本体メモリあるいはSD/SDHCメモリーカードに保存される。
本体メモリ(ストレージ)の容量は約1.3GBと、DM200の128MBから大幅に増量された。加えて、1ファイル当たりの最大文字数も2倍(10万文字→20万文字)となっている。
ただし、この文字数には「改行」は含まれておらず、1文字で3バイトを用いる「UTF-8」で保存することを前提としている。そのため、実際に保存できる文字数は若干のズレが生じる場合がある。
筆者が試してみた限りでは、UTF-8では1ファイルのサイズ上限が「64万3バイト(64万バイト+BOM3バイト?)」が上限だった。「文字コードを『Shift_JIS』にすれば大丈夫なのでは?」と思い、このファイルをShift_JISに変換すると、およそ426KBとなった。しかし、変換後のファイルに追記はできなかった。推測になるが、Shift JISコードの文章(ファイル)も内部的にUTF-8コードとして扱っているために、このようなことになってしまったのだと思われる。
なお、限界ギリギリまで内容が詰まったテキストファイルでも、比較機能を使うと2つ同時に開ける。システムのスペック的には、まだ余裕はありそうだ。
DM250では、保存する文字コードとしてShift_JISまたはUTF-8(BOM付き)を選択できる。読み取り専用となるが「UTF-16」(BOM付き)やUTF-8(BOMなし)にも対応する。ただし、文字コードの「相互運用性」には若干のクセがある。
設定の「ファイル管理」には「文字コード」という項目がある。これはDM250で新規作成したファイルの文字コードという意味で、既存のファイルは元の文字コードを維持した状態で上書き保存される。ファイルの名前を変えたとしても、それは同様である。
そのため、Shift_JISからUTF-8、あるいはUTF-8からShift_JISへの変換をDM250単体で行うには、以下の手順を踏む必要がある。
なお、UTF-8にはShift_JISでは表現できない(定義されていない)文字がある。UTF-8にしかない文字を含んだテキストをShift_JISコードで保存しようとすると、警告が出る。警告を無視して保存した場合は、Shift_JISに対応しない文字は自動的に「???」と変換される。この挙動は、一般的なPC向けテキストエディタと同様である。
DM250では本体メモリに「バックアップ」と「ゴミ箱」の領域を確保できるようになっている。
バックアップ領域は「オートバックアップ」を有効にした場合に使われる。その名の通り、オートバックアップはテキストファイルを上書き保存する際に、保存前の古いファイルを自動で保管してくれる機能だ。保管されるのは1世代のみという制約はあるものの「上書き保存してはいけなかったものを、すぐに元に戻す」という意味では非常に便利な機能である。筆者個人としては、設定で複数世代のバックアップにも対応してほしかった。
一方、ゴミ箱領域は「ゴミ箱」を有効にした場合に使われる。こちらも名前通りで、ゴミ箱を有効にするとファイルの削除操作をした際に、そのファイルが即刻削除されることはなく、専用領域に移動された上で一定期間保存される。誤って削除してしまった際に、ファイルが完全に失われるリスクを軽減できる。
バックアップから復元したファイルは、元のファイル名に「_bakX」(Xは連番)が加えられる。ゴミ箱から復元したファイルは、原則として元のファイル名そのままに復元されるが、復元先に同名ファイルが存在する場合はファイル名に「(X)」(Xは連番)が加えられる。いずれにしても、復元操作によって既存のファイルを上書きされる心配はない。
なお、オートバックアップとゴミ箱はSDメモリーカードには対応しない。クリティカルなファイルは、普段は本体メモリに保管しておくと良い。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.