未来を創る「子どもとプログラミング教育」

千葉県からの参加者も 「縁結びのまち」で小中学生と共に富士通LIFEBOOKを組み立てる(前編)(1/2 ページ)

» 2022年08月24日 12時45分 公開
[井上翔ITmedia]

 島根富士通は8月20日、富士通クライアントコンピューティング(FCCL)との共催で「第15回 富士通FMVパソコン組み立て教室」を開催した。今回の組み立て教室は約3年ぶりの開催で、小学5年生から中学3年生までの親子20組が軽量ノートPC「LIFEBOOK WU2/F3」の組み立てに挑んだ。

 今回の組み立て教室に当たり、共催者であるFCCLからPC USER編集部宛に「小中学生と一緒に、LIFEBOOKを組み立ててみませんか?」というお誘いを受けた。検討の結果、普段から「LIFEBOOK UH90/E3」を使っている筆者が“編集部代表”としてチャレンジすることになった。数回に分けて、その模様(悪戦苦闘ぶり)をお伝えする。

 今回は、島根富士通のあらましと、パソコン組み立て教室の概要を紹介する。

Webサイト 今回の組み立て教室の募集サイト
LIFEBOOK UH90/E3 今回の取材の“お供”である「LIFEBOOK UH90/E3」は、これから向かう島根富士通で生産されたもの。ある意味で、今回の取材はPCの「里帰り」ともいえる

そもそも「島根富士通」とは?

 島根富士通は1989年、富士通のPCを製造/設計する拠点(工場)として島根県斐川町(現在の島根県出雲市)に設立された。当時は富士通の完全子会社だったが、現在はFCCLの完全子会社となっている。

 設立当時は「FMR」「FM TOWNS」、1992年からは「FMV」とデスクトップモデルの生産を担う工場だったが、1994年から1995年にかけてノートPCの生産に特化。FCCL/富士通のノート/タブレットPCの大半を生産する重要な拠点として歩んできた。一部ではあるが、現在は再びデスクトップPCの生産も担っている。

島根富士通 島根富士通は1989年12月に設立された。FCCL/富士通のノート/タブレットPCの主力工場で、現在は一部のデスクトップPCの生産も担っている(写真は、工場見学時の拠点や事務所機能を備える「A棟」)
碑文 島根富士通にやってくると最初に目に入るのが「製造不要“ゼロ”への挑戦」というモニュメント。真摯(しんし)なもの作りを目指す姿勢が伺える
沿革 A棟の見学受付ホールにある島根富士通の沿革表。筆者は2019年11月にも取材で島根富士通を訪れたのだが、しっかりと「2020年」と「2021年」の歩みが追加されている

約3年ぶりのPC組み立て教室

 小中学生への社会学習機会の提供もの作りやICTへの興味喚起を目的として、FCCL(旧富士通)は工場を運営する関連会社との共催で夏休み期間中に「パソコン組み立て教室」を開催してきた。しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、2020年と2021年はパソコン教室の開催を見送った。

 冒頭で触れた通り、2022年のパソコン教室は約3年ぶりの開催で、島根富士通では2019年と同様に「20組」が招待されたが、感染症拡大予防の観点から工場に入場できる人数を小中学生(小学5年生〜中学3年生)本人と保護者1人(計2名)に限っている。

2人限定 感染症の拡大を予防する観点から、今回は小中学生本人と保護者1人の計2人までの入場とした。招待された親子は、出雲市や同市に近い安来市にゆかりのある「ゆるキャラ」の出迎えを受けた

 今回の教室では、20組の募集に対して49組から応募があったという。そこから抽選で20組に絞り込んで招待したそうだが、「3年ぶりなのですごく楽しみにしていた」「中学3年でラストチャンスなので、ぜひ参加させてほしい」といった“熱烈な”アピールもあったという。

 抽選に当たって参加することになった小中学生は島根県内から13人、県外から7人となった。県外からの参加者は千葉県、長野県、大阪府、兵庫県、香川県、岡山県、福岡県から各1人ずつ。男女比は7:3、小中学生の比は1:1となった。

 千葉県からの参加者がいるとはスゴいと思ったのだが「過去の教室ではもう少し遠くからいらっしゃった例もある」とのことだ。遠方からの参加者は家族旅行の旅程にパソコン組み立て教室を組み込むケースが多いとのことで、今回も「教室に当選したので(出雲市周辺を)観光することにしました」という参加者もいた。

やがみちゃん 島根富士通の所在する旧斐川町には、日本三美人の湯として知られる「湯の川温泉」がある。同温泉のマスコットキャラクターが、この「やがみちゃん」である。後ろにいるのは、安来市のゆるキャラ「あらエッサくん」である
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