未来を創る「子どもとプログラミング教育」

千葉県からの参加者も 「縁結びのまち」で小中学生と共に富士通LIFEBOOKを組み立てる(前編)(2/2 ページ)

» 2022年08月24日 12時45分 公開
[井上翔ITmedia]
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組み立てるLIFEBOOKのスペック

 20組の小中学生と保護者が組み立てにチャレンジするのは、先述の通りLIFEBOOK WU2/F3である。2021年10月に発売されたUHシリーズの直販モデルで、一部の構成をカスタマイズできるようになっている。20組が組み立てる構成は以下の通りだ。

  • CPU:Core i3-1115G4(2コア4スレッド、最大4.1GHz)
  • メインメモリ:4GB(LPDDR4X規格、増設/換装不可)
  • ストレージ:128GB SSD(PCI Express接続)
  • ディスプレイ:13.3型液晶(1920×1080ピクセル)
  • Webカメラ:約92万画素
  • 指紋センサー:あり
  • キーボード:日本語配列/かな文字あり(バックライト付き)
  • バッテリー容量:25Wh
  • OS:Windows 11 Home
  • カラー:ピクトブラック、シルバーホワイト、ガーネットレッド(選択可能)

 直販サイトで同様の構成とした場合、税込み標準価格は14万2280円(※1)となるが、この教室に参加すると8万9800円とかなり値引きされる。メインメモリの容量はさておき、普段小中学校で使っている学習用端末よりもハイスペックであろうノートPCを、この価格で手に入れられるとあれば、教室への参加者が多くなるのは“当たり前”なのかもしれない。

 なお、希望者は参加費に1万6000円をプラスすると「Microsoft Office Home & Business 2021」のライセンスを追加できる。通常は2万4200円プラスであることを考えると、これも手頃である。

(※1)8月24日14時まではセールで10万9555円

3色 組み立てるLIFEBOOK WU2/F3は3色から選べるが、最軽量(約736g)となるピクトブラックが一番人気だったそうだ

43点の部品を90分で組み立てる(全工程とは言っていない)

 LIFEBOOK WU2/F3には、大小222点の部品が使われている。島根富士通のスタッフは、この222点の部品を約13分で組み立てるという。1時間で5台弱、2時間10分で10台組み立てられる計算だ。

 しかし、小中学生と保護者が“全く”同じように組み立てると、どれだけ時間があっても足りない。そこで組み立て教室では、大半の部品をある程度組み付けた状態にしておき、43点の部品を90分(+10分間の休憩)で組み立てるという構成とした。

 工程の数こそ約5分の1に削減されているが、大人でも(むしろ大人だからこそ)難儀する工程もある。難しい工程を何とか乗り越えることで、もの作りの楽しさや重要さを体感できるという寸法である。

43点を90分で 今回のパソコン組み立て教室では、組み立ての工程を本来の約5分の1に削減して、90分(45分×2、休憩別途)で完成を目指す設定となっている。「これなら余裕じゃない?」と思うかもしれないが、難しかったり面倒だったりする工程も所々に残してあるので、取り組む側は大きな達成感を得やすくなっている

困った時は島根富士通の「匠(たくみ)」が助けてくれる!

 教室(会場)の机には、エプロン、各種工具、ねじキット、ドライバー、ネジ締め練習キット、小物部品と作業確認用のタブレットPC(FMV LOOX)など、必要なものがあらかじめ設置されている。大きなドライバーは、握り手のサイズが異なる「子ども用」と「大人用」が用意されており、“親子で”作業しやすい環境作りがなされている。

 組み立てにおいて困った時は、テーブルに備え付けられたFMV LOOXを使って島根富士通の「匠(たくみ)」を呼び出して質問したり組み付けを手伝ってもらったりすることもできる。この仕組みは実際に工場でも使われており、しっかりと「工場体験」ができるようになっている。

机 教室の机にはあらかじめ必要なものがセッティングされている。ただし、後から“運ばれてくる”主要なパーツはここにはない
各テーブルに置かれたLOOX 各テーブルにはFMV LOOXが置かれており、作業手順の確認を行えるようになっている。右上の「応援」ボタンをタップすると、実際の製造工程と同様に援助スタッフが駆けつけてくれる。指示された作業工程が終わったら「完了」ボタンをタップするのも、実際の工程と同様である

 なお、一緒に組み立て体験をするメディアは、会場の模様を取材しつつ組み立て作業を行うことになる。しかも、PC USER(筆者)は“1人で”これをこなさなければならない。「PC関連メディアの記者だから大丈夫でしょ?」と思う人もいるかもしれないが、さすがにバラバラになったノートPCを組み立てるという経験はめったにない。

 メディアも「応援」ボタンをつかえるようにはなっているのだが、これを使うことになるのか、ならないのか……?

着席する筆者 エプロンを身につけ、着席した筆者。こう見えて、かなり緊張している

FCCL大隈社長も組み立てに参加

 今回の組み立て教室は、FCCLの大隈健史社長が就任してから初めて行われるものである。そのこともあってか、小学生とその保護者、そしてメディアに加わる形で大隈社長もLIFEBOOK WU2/F3を組み立てることになった。

 2021年10月に掲載したインタビューにもある通り、大隈社長は現場を大切にする思いが強い。個人的にもPCいじりが趣味とのことで、ノートPCの組み立てもお手のもの……と思いきや、ノートPCの“組み立て”をすることは初めてだという。筆者は何となくホッとした。

 今日の組み立て教室を「個人的にも非常に楽しみにしていた」という大隈社長。参加する同志たち(小中学生、保護者や我々メディア)に「リラックスして楽しんでいきましょう」と声をかけていた。

大隈社長 PC USERの席の前に用意された、大隈社長の席。これから、子どもや保護者、メディアと一緒に匠のすごさを体験していくことになる
冒頭あいさつ 組み立て教室の開始あいさつをする大隈社長。島根富士通のスタッフと同じユニフォームに身を包んでいる

 ここから、実際の組み立てに入っていくことになる……のだが、筆者を含めて参加者にさまざまな“試練”が降りかかることになる。その模様は、次回の記事でご紹介したい。

試練 一見すると何の変哲もない配線。実は、これが大きな“試練”の1つだったのである(詳細は次回)
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