映像美のDJIか、飛行体験のInsta360か 最新360度カメラ搭載ドローン2機種のコンセプトと操作性の違い(1/4 ページ)

» 2026年07月02日 15時00分 公開
[青山祐介ITmedia]

 4月にDJI JAPANが発売した「DJI Avata 360」は、DJI初の360度カメラ搭載ドローンとして注目を集めています。民生用ドローンのグローバルマーケットで大きなシェアを持つ同社は、技術や機能の面で、常に他社に先んじて画期的な製品をリリースしてきました。

 しかし、Insta360は2025年8月に「Antigravity」というブランドを立ち上げ、同社の技術を生かした360度カメラを搭載したドローン「Antigravity A1」を発表しています。360度カメラ搭載ドローンに限っては、360度アクションカムのパイオニアとして知られるInsta360にDJIが先を越された形となったといえます。

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photo DJIが2026年4月に発売した「DJI Avata 360」
photo Insta360が2025年12月に発売した「Antigravity A1」

両社の駆け引き

 Antigravity A1が市場にリリースされたのは2025年12月のこと。360度カメラ一体型の小型ドローンとしては世界初となる製品であり、多くのドローンユーザーの関心を集めました。

 同機の発売と同時に、この新しい360度カメラドローンをいち早く試したいというユーザーが数多くいたと聞きます。

 360度カメラをドローンに搭載して撮影する場合、どうしても機体が映像に映り込んでしまうという課題がありました。業務用途での利用では、撮影した映像に映り込んだ機体を消す作業を行うこともあります。

 Antigravity A1は2つのレンズが機体を上下に挟み込むような形で搭載されており、機体が映り込まないようにスティッチング処理が最適化されています。“何にも支えられることなく、360度カメラが空に浮く”という、理想的な環境を実現したという点で画期的だったといえるでしょう。

 こうしたInsta360の動きに、世界のドローンメーカーの雄たるDJIが黙っているわけがありません。Antigravity A1の発表から数カ月後には、DJIのFPVドローン「DJI Avata 2」に似たプロペラガード一体型の機体に、360度カメラを搭載したような姿のドローンの写真が、ドローンのスクープショットなどを扱うSNSアカウントで相次いで投稿されました。

 それまでにもDJIのドローンは発表前にスクープ映像がSNSにアップされる例は多々ありましたが、この“360度カメラを積んだAvata 2風のドローン”の写真は、それまでのスクープに比べてかなり高い頻度で投稿されていました。

 特にAntigravity A1発売前後にはその数も増えています。そのため、こうしたスクープ写真は、クリスマス商戦に合わせて発売となったAntigravity A1の購入を考えるユーザーに対して、「DJIも360度カメラドローンを用意している」とにおわせて買い控えさせるための、DJIによるけん制とみる向きもありました。

 その後、DJI Avata 360は2026年3月に発売されましたが、そのリリース時のプロモーションからも、DJIの力の入れようが強く伝わってきました。

 というのも、DJIは新製品発表の数週間前に、製品のシルエットの写真とともに、そのコンセプトを象徴するキャッチコピーを添えた写真や動画のティーザーをSNSなどで公開するのが一般的です。

 一方、Avata 360では、ティーザー公開の段階で既にAvata 360という製品名とその姿を公開し、同機の発売への期待感をあおりました。その後、3月26日の正式発表時には製品の詳細や価格、セットのバリエーションなどがアナウンスされています。

photo Avata 360のティーザー公開

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2026年07月02日 更新
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