Macで外付けGPUが使える「TinyGPU」をRTX 5060 Tiで検証 実用性と浮き彫りになった課題(1/4 ページ)

» 2026年06月29日 12時10分 公開
[Yukito KATOITmedia]
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 Apple Siliconへの移行に伴い、Macユーザーが長らく失っていた選択肢がある。それが外部GPU(eGPU)のサポートだ。

 Intel Mac時代には公式にサポートされていたが、Apple Siliconの登場とともにその門戸は閉ざされ、ユーザーは内蔵のユニファイドメモリとGPUコアに頼る運用を余儀なくされてきた。

 もちろん、機械学習のフレームワーク「MLX」などを活用したローカルLLM(大規模言語モデル)の実行において、ユニファイドメモリの恩恵は大きい。しかし、近年のメモリ価格の高騰や、一部モデルでの最大搭載メモリ量の制限、そして何より「CUDA」を前提としたAIエコシステムから取り残されるという課題は、パワーユーザーにとって無視できないものとなっていた。

 そんな中、彗星(すいせい)のごとく現れたのが、Appleの承認を受けた署名済みドライバとして動作するという、Tiny Corpの「TinyGPU」だ。今回はこの画期的なソリューションを用いて、Mac Studioに最新のNVIDIA GPUを接続してみた。本記事では導入手順から実用性までを詳しくチェックしていく。

photo 当然ながらeGPUをThunderbolt 5経由で接続してもmacOS上では認識されない

「SIP有効」のまま動く衝撃──TinyGPUが切り開く新たな可能性

 これまでのApple Silicon Macにおける外部GPUの試みは、その多くが「SIP(システム整合性保護)」の無効化や、システムへの改変を伴うものだった。しかし、今回のTinyGPUが決定的に異なるのは、Appleの正式な枠組みである「DriverKit」を使用したドライバ拡張として提供されている点だ。

 これが意味するのは、ユーザーはMacのセキュリティ機能を維持したまま、署名済みのドライバを導入するだけで外部GPUを利用可能になるということだ。

 対応環境はNVIDIAの「Ampere」世代(RTX 30シリーズ)以降とされている。今回は最新のBlackwellアーキテクチャを採用した「GeForce RTX 5060 Ti」を検証に使用した。

photo 今回は検証環境として、M4 Max搭載のMac Studioに、NVIDIA GeForce RTX 5060 Tiを備えたDEG2を接続した構成を用意した
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