筆者は普段、15.6型のノートPCか14型のノートPCを利用して仕事をこなしている。デスクトップPCを使って仕事をするスペースが家庭内にないのが主な原因だが、その副産物としてノートPCのコンパクトな画面で仕事をするのに慣れてしまっていた。
しかしそんな日常に、サンワサプライから発売されている「パネルデスク」のレビューという仕事が舞い込んできた。なかなか広々として使いやすいデスクで、27型程度のディスプレイを置いて仕事をするのにも十分に対応できる。
そこで、検証用としてたまに使うだけだった27型の4K(3840×2180ピクセル)ディスプレイを置いて、仕事をしてみた。すると、みなさんの想定通りでこれがまあ快適だった。日頃から、デュアルディスプレイで高解像度の画面を使っている人には「何を今更」なのだろうが、いやこれがなんとも使いやすいのだ。
執筆作業には必須となる、テキストエディターにブラウザとメールアプリ、家族とも連絡を取っているLINE、仕事で使っているSlackなど、いろいろなアプリを立ち上げても、画面がごちゃごちゃせず、いろいろな場所に配置して使える。
いつも利用しているフルHD(1920×1080ピクセル)の画面では、仕事用のフォルダーにブラウザやらメールアプリやらの画面が重なって見えなくなる。それに対して4K解像度で150%のスケーリング表示でも、ウインドウが重ならずに使えるので非常に便利だった。やはり広い画面は生産性がアップする。
それなら、今使っている4Kディスプレイをメインで使えばいいのでは、という話も出てくる。パネルデスクのレビューの際も、最初はそのようにして使ってみた。しかしここでもう1つの問題が発生する。
それは“ゲーム”だ。
筆者の場合、趣味でPCゲームをプレイするし、ごくたまにゲームのレビュー記事を書くこともある。そうなった場合に大事なのがリフレッシュレートだ。筆者が持っているのはリフレッシュレート144Hz対応のゲーミングノートPCで、4Kディスプレイは60Hzなため、ゲーム体験が全く異なってしまうのだ。
そこで、「それなら新しいディスプレイを買えば」という流れになる。大画面での作業はもはや捨てがたく、最低でも27型以上のディスプレイをと思って探してみると、27型/4K/リフレッシュレート144Hz以上という製品は、どうしても10万円を超えてしまう。
加えて、今使っているノートPCのスペックは、CPUが第9世代のCore i7-9750H、GPUがGeForce RTX 2060なので、このスペックで4K/144Hzのゲームはさすがに厳しいようにも思える。それなら、PC本体ごと……。いや、そんな予算は許されていない。
行き詰まったかのように見えた新しいディスプレイ選びだが、改めて原点に戻ってみた。
4Kで100%表示では文字が小さく、老眼の目では使えたものではない。150%のスケーリングで利用しているのだが、これは等倍のWQHD(2560×1440ピクセル)相当なのではないか、そうだWQHDでいいのではないかと。
そこでWQHDにターゲットを絞って調べると、意外と求めやすい価格であることに気が付く。下手をすると24型フルHDでリフレッシュレート240Hzのものよりも、多少のスペックの違いはあるが、27型WQHDで144Hzの方が安かったりする。
ただし、IPS液晶で144Hz以上という個人的な希望に合わせると、5万円程度の価格で売られているものが多い。たまに3年くらい前の型落ちが投げ売りされているものを見かけるが、それは避けたいところだ。そのような中で見つけたのが、今回紹介するFFF SMART LIFE CONNECTEDの「FFF-LD27G1」だった。
FFF SMART LIFE CONNECTEDのディスプレイは、いろいろなメディアのニュース記事で見かけたことが多く、知っているメーカーだったというのもある。探し当てたFFF-LD27G1は、購入時の価格が3万3000円程度であった。発売から1年以上経過しているが、筆者の選択基準を満たしているので買ってみた。そんなわけでこのFFF-LD27G1について紹介していくことにしたい。
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