ここからは、本機の実力をベンチマークで確認していこう。ユーティリティーのMyASUSで冷却ファンの速度を「パフォーマンス」「スタンダード」「ウィスパー」から選べるが、今回はそれぞれのモードによってパフォーマンスがどの程度変わるのかもチェックしてみた。
まずはCPUパフォーマンスをチェックする「CINEBENCH R23」の結果からだ。マルチコアでの性能はスタンダードで8407ptsだった。ウィスパーモードでは、はっきりと性能が低下しているのが分かる。
続いて、PCの総合ペンチマークテストアプリ「PCMark 10」の結果だが、こちらはウィスパーモードのDigital Content Creation(コンテンツ作成)で落ち込みはあるものの、他の項目ではあまり大きな差は見られなかった。Essentials(日常操作)やProductivity(オフィス作業)でスコアの逆転も見られるが、ほぼ誤差と言っていいだろう。このベンチマークスコアだけを見るなら、ウィスパーモードでも十分な性能ではないかと感じる。
3Dグラフィックのベンチマークテストアプリ「3DMark」を使って、Time Spy(DirectX 12)とFire Strike(DirectX 11)のテストも実施した。このテストでは各モードではっきりと差が現れた。パフォーマンスモードであっても、非常に高いというスコアではないが、ゲームなどをするのであれば、パフォーマンスモードに変更した方がいいかもしれない。
試しにFINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク(FF15ベンチマーク)を実施したところ、パフォーマンスモードであれば、軽量品質(1920×1080ピクセル/フルスクリーン)で3171(普通)という結果になった。スタンダードモードでも3046(普通)だったので、3Dを多用するAAAタイトルなどでなければ、少し画質を落とせばプレイはできそうだ。コンセプト通り、平日は仕事で利用し、合間の息抜きや休日には自宅でゲームをするといった使い方も問題ないだろう。
Zenbook 14 OLEDは、特に目立った機能があるわけではない反面、これといった弱点や欠点も見当たらない。写真や動画編集、ゲーム利用をメインに考えると力不足ではあるのだが、オフィス業務や文章作成、Web閲覧、息抜きの動画視聴やカジュアルゲームなどは十分に行える性能を持っている。
クリエイティブ向けやゲーマー向けの高性能モデルに注目が集まりがちではあるが、大多数の人が必要としているのは、本機のような価格と性能のバランスが取れた端末ではないだろうか。そういった意味でも、Zenbook 14 OLEDは普段使いの端末として誰にでも勧められる1台だ。
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