ASUS JAPANは9月28日、Intelの第12世代Core i7/Core i5プロセッサを搭載した最新ノートPC「ASUS Vivobook S 14X OLED S5402ZA」を発表、9月29日から販売を開始する。
同社の一般用途向けノートPCには、フラッグシップの「Zenbook」やビジネス向けの「Expertbook」といったシリーズがあるが、このVivobookはZenbookよりもややカジュアルながら、ビジネス用途にもクリエイティブ作業にも利用できるハイパフォーマンスモデルという位置付けだ。
ここでは、Microsoft Office Home & Business 2021が付属する最上位モデルS5402ZA-M9027WSをチェックした。
ASUS Vivobook S 14X OLED S5402ZAは第12世代Coreプロセッサを搭載するが、同じ第12世代の中でも、大きくHシリーズ、Pシリーズ、Uシリーズの3つが存在する。
Uシリーズはパフォーマンスは控えめながら発熱が少なく、小型/軽量なモバイルノートなどに採用されている。PシリーズはUシリーズよりもパフォーマンスが上がっており、多くのノートPCが搭載する。HシリーズはゲーミングノートPCにも搭載されるほどパワフルなプロセッサだが、その反面発熱も大きく、冷却機構も大型化する傾向にある。
Vivobook S 14X OLEDは、そんなHシリーズのCore i7-12700HやCore i5-12500Hプロセッサを搭載しつつ、最薄部で約17.9mm、重さ約1.63Kgと持ち運べるサイズ感に収めている。
具体的なボディーサイズは、約323.3(幅)×230.9(奥行き)×17.9〜18.4(高さ)mmだ。A4クリアファイルとほぼ同じフットプリントなので、カバンなどにも入れやすい。ただし、上位シリーズのVivobook ProやZenbookとは違い、MIL規格準拠の耐衝撃性などは備えていないため、持ち運ぶ際は多少注意した方がいいだろう。
ディスプレイは14.5型の有機ELディスプレイで、画面解像度は2880×1800ピクセル(アスペクト比は16:10)だ。リフレッシュレートは120Hzに対応している。ピーク輝度は600ニト、コントラスト比は100万:1、応答速度は0.2msというスペックを備える。
DCI-P3比100%、sRGB比では133%の色域をサポートする他、カラーサイエンス大手のPANTONE認証を受け、さらにブルーライトを70%低減する。この低ブルーライトとフリッカーフリーに関しては、ドイツの認証機関であるテュフラインランドの認証を取得している。なお、タッチパネルは非搭載だ。
ディスプレイ上部には、オンライン会議などで使える約92万画素のWebカメラを内蔵している。Windows Helloでの顔認証には利用できないが、キーボード上のショートカットキー(F10キー)でカメラのオン/オフを切り替えられ、物理的にふさぐシャッターも備えている。Windows Helloには使えないので、普段は閉じて置き、オンライン会議で利用する場合にのみ開けるという使い方がセキュリティ面でも安心だろう。
ディスプレイは、最大180度開いてフラットにできる。画面を見ながらの打ち合わせなどに便利に使えそうだ
インタフェースはThunderbolt 4(USB Type-C)が2ポート、USB 3.2 Gen 1 Type-A、USB 2.0Type-A、HDMI、3.5mmコンボジャックが各1ポートずつある。通信回りでは、Wi-Fi 6とBluetooth 5.1をサポートする。
左上にあるオレンジのEscキーがアクセントになっているキーボードは、キーピッチが約19.05mmとフルサイズを確保しており、配置自体も電源ボタンを除けばオーソドックスで戸惑うことはなさそうだ。右上のDeleteキーの左隣には、Windows Hello対応の指紋センサーを搭載する電源ボタンが配置されている。
キートップには指先の形状に合わせて約0.2mmの微妙なくぼみが設けられており、指のポジションが安定する。キーストロークも約1.4mmあり、スイッチの感触も良好だ。
キーボード下部には大型のタッチパッドを備える。海外モデルでは、タッチパッドをテンキーにできるASUS NumberPadがオプションで用意されているのだが、日本モデルでは省かれている。
今回レビューしているVivobook S 14X OLEDは、Core i7-12700Hの上位モデルだ。とはいえ、Core i5-12500Hモデルとの違いはプロセッサと添付アプリ(Microsoft OfficeからWPS Office 2か)のみで、メモリは16GB(DDR4-3200、交換や増設は不可)、ストレージの512GB SSD(PCI Express 4.0 x4接続)など、その他の仕様は共通だ。
なお、グラフィックス機能はCPU内蔵のIntel Xe Graphics(最大1.4GHz/実行ユニット96基)を利用する。
続いて、ベンチマークテストで本機の実力を見ていこう。
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