最近では、スマートフォンやタブレットでも大画面TVでもOLED(有機EL)採用モデルが着実に増えている。PCでも、画面のキレイなOLEDパネルを使いたいという人も多いだろう。ただし「お手頃価格で」となると選択肢がほとんどない状態だった。
ASUS JAPANの「Vivobook 13 Slate OLED」(TK3300KAシリーズ)は、WindowsノートPCでOLEDをグッと手ごろな価格まで引き下げた注目のモデルだ。
メモリやストレージ容量の違いで2モデルあるうち、下位モデルのT3300KA-LQ046Wを試した。
| 型番 | T3300KA-LQ046W | T3300KA-LQ049W |
|---|---|---|
| ディスプレイ | タッチ操作対応13.3型有機EL(グレア) | |
| 画面解像度 | 1920×1080ピクセル | |
| CPU | Pentium Silver N6000(4コア4スレッド) | |
| メモリ | 4GB(DDR4) | 8GB(DDR4) |
| ストレージ | 128GB eMMC | 256GB eMMC |
| バッテリー駆動時間(タブレットのみ) | 約13.6時間 | 約12.9時間 |
| 通信機能 | Wi-Fi 6+Bluetooth 5.1 | |
| Officeアプリ | WPS Office 2 | |
| ボディーサイズ | 約309.9(幅)×190(奥行き)×8.25(厚さ)mm(タブレットのみ) | |
| 重量 | 約785g(タブレットのみ) | |
| OS | Windows 11 Home(Sモード) | Windows 11 Home |
| 保証 | 購入日より12カ月のインターナショナル保証+12カ月間のASUSのあんしん保証(要登録) | |
| 税込み直販価格 | 9万4800円 | 10万9800円 |
TVでも採用モデルが増えているため、多くの人は既にご存じと思われるが、まずOLEDがどのようなものかを紹介しておこう。
OLEDは有機ELとも呼ばれる。液晶パネルと根本的に異なるのは自発光である点だ。自ら発光するため、LEDで必要だったバックライトが不要でコントラスト比も向上する。さらにRGBそれぞれが自発光するOLEDでは、LEDで必要だったカラーフィルターも必要としない。液晶素子のような偏光パネル、カラーフィルタを通さずそのまま目に届くこととなり発色もよい。また、残像感のない映像が得られる点も液晶素子との違いだ。
Vivobook 13 Slate OLEDに触れると、確かに発色のよさを実感できる。もちろんこれまでにも高価なOLED搭載ノートPCに触れてきたが、それらと同じ感動だ。色域ではDCI-P3 100%、コントラスト比は100万:1、HDR(High Dynamic Range)にも対応しており、画面輝度も最大550ニトと明るい。
さらにVivobook 13 Slate OLEDのOLEDはPantone認証も得ているので、色にこだわりのある人でも納得できるスペックを備える。プロダクション品質のものは当然だが、ホームビデオや家族写真でも同じだろう。鮮やかなパネルで見る写真や映像は、思い出としてより心の奥に残るのではないだろうか。
Vivobook 13 Slate OLEDは、2in1タイプのPCだ。タブレット状態ではより可搬性が向上し、自宅ルーム空間から外へと、気軽に持ち運ぶことが可能だ。タッチ対応はもちろん、別売となるがスタイラスペン(ASUS Pen SA201H)も利用可能なので、メモやお絵かき用途を検討している人にも向いている。
パネルサイズは製品名にもある通り13.3型となる。多くのAndroidタブレットなどと比べて大きいため、持ち運ぶシーンでは取り回しにくいように感じられるかもしれないが、一方で映像を見る際に窮屈感がなくゆったりと見ることができ、写真なら細部までよく映る。
画面解像度はフルHD(1920×1080ピクセル)だ。特段に高精細というわけではなくスタンダードな解像度だが、コスト的にもムリのない選択だろう。
インタフェースはPC側に集約されている。ボディーサイズは約309.9(幅)×190(奥行き)×8.25(高さ)mm、重量は約785gとスリムだ。USB端子は2基のType-C 3.2 Gen 2のみで、3.5mmのオーディオジャックとmicroSDカードリーダー、キーボードと通信する専用端子を装備する。ボタンも電源用とボリュームのアップ/ダウンのみとシンプルだ。
電源供給はUSB Type-C経由で、2ポートのうちどちらに挿してもよい。USB Power Deliveryをサポートしているため、付属するUSB PD充電器だけでなく、市販のUSB PD対応のACアダプターも利用可能だ。
とはいえUSB Type-Cは2ポートしかないため、1ポートで充電を行えば残り1ポートのみとなる。さまざまなUSB機器を接続する人はUSB Type-Cに対応したハブやドックを用意しておくのがよいだろう。
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