MS-systemが販売する「エコピカLUMI*R」は、リモコンによる操作が行える直管蛍光灯だ。既存の蛍光灯と交換するだけで、壁面の照明スイッチを使わず、リモコンを使ってのオン/オフが可能になる一品だ。
直管蛍光灯器具は天井に埋め込まれていて取り外しが不可能なため、手を加えるとなると工事が必須になりがちだ。本製品は蛍光灯そのものにリモコン機能が内蔵されており、天井の蛍光灯器具はそのままに、リモートでのオン/オフや調光機能が使えるようになる。
今回、この製品を実際に導入してみたので、体験談をお届けする。とある仕様のせいで本製品はスマートスピーカーとの連携が行えず、本連載の主旨からは若干外れるのだが、導入にあたって参考にしてもらえる部分はあるかと思う。それを前提にお読みいただきたい。
本製品は、蛍光灯の形状や長さの違いで複数のモデルが用意されている。利用にあたっては利用環境に適した製品をチョイスした上で、それらを操作するためのリモコンを必要な台数だけ購入する。
今回は筆者の実家にある120cm蛍光灯×4本を、この「エコピカLUMI*R」に交換した。リモコン1台で4本までのコントロールが可能とのことで、合わせてリモコン1個を購入している。5〜8本まではリモコン2個、9〜12本まではリモコン3個が必要という計算になる。
設置の流れとしては、既存の蛍光灯を外して本製品を取り付け、リモコンとのペアリングを行う手順になる。蛍光灯を装着して電源を入れてから10秒以内にリモコンの該当ボタンを押すことでペアリングが実行されるという流れだ。ペアリングが正常に完了すれば、蛍光灯が3回点滅するので、それによって正常に設定が行われたことが分かる。
やや手間なのが、これらのセットアップ作業は蛍光灯の本数分だけ行わなくてはいけないことだ。今回筆者は4本購入したので、作業を計4回繰り返して行うことになったが、おそらくこれはまだマシな部類で、広い家屋やオフィスでは4本どころでは済まない場合もあるはずだ。相応の手間は見込んでおいた方がよい。
冒頭で工事不要と書いたが、蛍光灯器具の方式によっては工事が必要になる場合もあるようだ。筆者宅はグロー式と呼ばれる、グローランプ(点灯管)が取り付けられている仕様で、この場合はグローランプを抜くだけで利用できた。
一方、ラピッド式およびインバーター式の蛍光灯器具の場合は、物理的に交換しただけでは利用できず、配線工事が必要になる上に、何らかの理由で一般的な蛍光灯に戻すとなると、その場合も再工事が必要になる。
筆者は深く考えずに買ってたまたまうまくいったからよかったものの、全面的に交換するつもりで何十本も購入したがそのままでは使えず、追加工事が必要となるとコスト的にもかなりの痛手だ。どんなタイプであっても物理的に交換すればすぐ使えるわけではないことを知った上で、あらかじめ確認はしておきたいところだ。
続いて、実際の使い勝手を見ていこう。
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