自由度は想像以上! PCでも便利に使える20段階で“曲がる”有機EL TV「LG OLED Flex」を体験してみたゲーミングにも最適(3/3 ページ)

» 2022年12月02日 12時30分 公開
[渡辺まりかITmedia]
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ゲーミングディスプレイとしての機能も良好

 先述の通り、LG OLED FlexはフルスペックのHDMI 2.1入力端子を備え、G-SYNCやFreeSync Premiumにも対応し、ディスプレイのリフレッシュレートは最大120Hzと、ゲーミングディスプレイとしての利用にも適している……のだが、数値や対応の有無だけでは語れない、ゲーミング時に便利な機能も幾つか備えている。

画面サイズの切り替え機能

 動画の視聴時は、大画面で没入感を得たい一方で、ゲーム、特にFPS(一人称視点のシューティング)ゲームやRPS(ロールプレイングシューティング)ゲームでは、大きな画面がかえって視認性を損ねてしまう可能性もある。

 そこでLG OLED Flexには画面サイズの切り替え機能が搭載されている。フルサイズ(42型)から「32型相当」「27型相当」のサイズに切り替えることが可能で、表示範囲を狭めることでFPS/RPSゲームにおける視認性を高めることができる。

 当然、サイズを小さくすると画面の上下/左右に非表示領域が生まれてしまう。そのことを生かして、「ゲームオプティマイザ」(後述)を使うと、縮小した画面表示を上方向または下方向にオフセット表示できるようになっている。うまく使えば、ゲーム画面を自分の目線に合わせやすくなる。

 なお、画面サイズの切り替え機能を生かして、アスペクト比21:9のウルトラワイド表示も可能だ。

フルサイズ表示 通常の表示(フルサイズ表示)。写真のようなレーシングゲームであればよいのだが、FPS/RPSゲームでは画面が広すぎる可能性もある
32型 32型相当のサイズに縮小表示した画面。これで全体の視認性は高まった
27型 さらに縮小し、27型相当にした画面。これなら画面の隅々まで見渡せる
設定 ゲームオプティマイザで縮小した画面を下方にオフセット表示した。逆に上方へとオフセットすることも可能だ

便利な設定を行える「ゲームダッシュボード」と「ゲームオプティマイザ」

 ゲームと設定画面の行き来が楽になるような工夫も見られる。それが「ゲームダッシュボード」と「ゲームオプティマイザ」だ。

 LG OLED Flexでは、HDMI端子からの映像入力がゲーム関連の信号だと検知すると、自動的にゲーム専用のインタフェースに切り替わるようになっている。この場合、リモコンの曲面変更ボタンは「ゲームボタン」としても機能するようになっており、押すと現在のステータス(画面サイズやフレームレートなど)が表示され、簡単な設定も行える。

ゲームダッシュボード 赤枠で囲んだ部分がゲームダッシュボード。必要なときだけ、リモコンでサッと呼び出せる

 表示に関する細かい設定を行いたい場合は、ゲームダッシュボードからゲームオプティマイザを呼び出せる。ゲームオプティマイザでは、映像/音声入力している内容(ゲーム)に応じて変更可能な表示設定を一覧表示するようになっており、変更したい内容をすばやく変えられる。

 ゲームの世界にハマりたいのであれば、背面のLEDライトを活用したいと思うかもしれない。「映像同期モード」に設定すれば、映像で表示されている色に合わせて背面ライトの色が変わる。また「サウンド同期モード」を有効にすると、流れるサウンドに合わせたライティングが行わる。どちらもゲームの高揚感を高めるには最適な機能である。

LEDライティング LG OLED Flexには背面にLEDライトが備わっている。光り方はゲームオプティマイザでも変更可能だ

PBPにも対応 エコーキャンセリングマイクも搭載

 これだけ大きな画面だと「プレイ画面と攻略動画を一緒に見たい!」という人もいるかもしれない。その点、LG OLED Flexは2つの映像ソースを並べて表示する「ピクチャー・バイ・ピクチャー(PBP)」にも対応している。

 ただし、PBPの利用時はリフレッシュレートが最大60fpsに制限される他、VRRやALLMも無効となる。動きの早いゲームには不向きかもしれない。

PBP ゲーム画面と攻略動画を同時に見る際に便利なPBPにも対応するが、機能面に一定の制約がある。現在は「HDMI入力とYouTube」の組み合わせにのみ対応しているが、今後のソフトウェア更新で組み合わせを追加する可能性があるという

 また、LG OLED Flexには、ゲームの効果音と話し声を判別して、声だけをクリアに届けるエコーキャンセリングマイクも搭載されている。ヘッドセットなしでボイスチャットを行えることは、ゲーマーにはうれしいはずだ。

 さらに、LG OLED Flexに接続したマウスとキーボードや内蔵マイクを接続中のPCでも使える「スイッチングハブ機能」も備えている。TVのために追加でマウスやキーボードを購入するという余分な出費を抑えることができる。

エコーキャンセリングマイクも搭載 エコーキャンセリングマイクは、ディスプレイの下部にある

 LG OLED Flexは元々、ゲーム用に開発が始まったという、海外のインフルエンサーたちからのフィードバックを得て、機能満載の製品に仕上がっている。

 「ゲームだけではもったいないので、TV視聴など、マルチメディアコンテンツを楽しめる仕様に改良していった」と担当者は語る。主な販路は家電量販店とのことなので、気になる人は実物をチェックしてみてはどうだろうか。

並んだ図 異なる曲率に設定したLG OLED Flexが並ぶ会場。圧巻である
曲率100%状態のLG OLED flexを周りからぐるりと撮影した
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