新型コロナウイルスの動向が日々報じられているが、出張が復活したり、リモートであった仕事も週の何日かはオフィスへ出勤したりと、いわゆるハイブリットワークに移りつつある人が多いのではないだろうか。
これだけビデオ会議の利便性が普及していく中で、引き続きポイントとなるのがWebカメラの需要だろう。デスクトップPCを使っているのであればもちろん、Webカメラは必須となるし、ノートPCであれば内蔵のカメラで事足りているというケースもある。ただ、数人が社内に集まり、他のリモートの人とビデオ会議を行う際は、一人一人が映されているのでは画面が煩雑になるし、社内の人は1つのカメラでスッキリ収まりたいと思うのは当然だ。
また気になるのがカメラの画質で、ノートPC内蔵のは30万画素クラスでかろうじて映ってはいるもの映像が眠かったり、ひどく暗い顔になっていたりする。どうせ映るのであれば、きれいな映像が望ましいし、いざとなればすぐにオフにできるようにシャッターなども欲しくなる。
そのようなニーズに役立つのが、外付けのWebカメラだ。特に高画質なカメラであれば、相手に顔をはっきりと映すことができるし、どのような表情をしているのか分かりやすい。また先ほど述べた通り、会議室をつないで映す際には広い画角で撮影できることも必要だ。1つのカメラに数人が写る際でも一人一人の顔がよく見えるのであれば、それぞれの顔や表情を確認しながら会議を行える。
これらを解決するために、自分が持っているデジタルカメラやビデオカメラを流用している人もいるはずだ。しかし、セッティングや設定は手間だし、そもそも新たにカメラを購入するには費用対効果が見合わない。しかも、最近では4K対応のWebカメラの選択肢も増えてきた。
今回取り上げるWebカメラ「UC W21」は、中国CVTEが展開するオーディオビジュアル関連製品のブランド「MAXHUB」から発売されたビジネス向けの製品だ。4K画質であることはもちろん、120度の画角に対応している。このため、上に挙げたようなポイントをクリアできるカメラだともいえる。そこで今回はこのUC W21について、果たしてどの程度の実力を持つカメラなのか見ていきたい。
本製品には、1/2.8インチサイズで約846万画素のソニー製CMOSセンサーが内蔵されている。スペックから推察するに、このセンサーは「IMAX415」だと思われる。2.26mm F1.8のレンズを備えた最大4K解像度(3840×2160ピクセル/30FPS)での撮影に対応する。
焦点距離は1.5mmでフォーカスは固定だが、対視野角は最大120度と広く、机上に設置した場合でも奥行きが取れず顔がカメラに収まらないといったこともなく、狭い会議室で複数人が同時に映すことも可能だ。
なお、赤外線機能は搭載されていないので、Windows Helloによる顔認証ログオンは非対応となる。
ボディーサイズは約117.9(幅)×55.7(奥行き)×51(高さ)mmと、手のひらに乗る程度の大きさだ。重量は公称で約202.5g(実測で201g)と少し重いが、一体成形のスタンド部分はラバーで覆われており、ディスプレイの上部に固定する場合でもしっかりと止められる。
本体背面にUSB Type-Cのポートがあり、こちらに付属のケーブルにあるUSB Type-C側を差し、PCとは同じくUSB Type-A側で接続する。ケーブルは実測で約1.45mとノートPCでの利用では問題ないが、机の下のデスクトップPCに接続するといった場合は少々短いかもしれない。
UC W21が利用できる最低限のPCスペックは、カタログによるとCPUがCore 2 Duo(2.4GHz)以上、メモリは2GB以上で、4Kでの利用はそれよりも高いスペックが要求される、としている。ただし現在Windows 10が動いている環境で使うのであれば、特に問題はないだろう。Web会議用のソフトとしてZoom認証を取得している他、SkypeやMicrosoft Teamsもサポートする。
ユニークなのは、カメラ部分が360度回転し、前後/上下/左右に10度ずつ動かすことができる。このため、細かいフレーミングの調整が可能だ。スタンド下部には三脚用の取り付け穴が用意されているので、別途小型の三脚などに取り付けられる。
続いて、PCと接続して使って見よう。
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