付属のUSBケーブルでPCに接続するだけで利用可能だが、Windows用に「MAXHUB ALIGN」というユーティリティーが提供されており、こちらをダウンロードすると、カメラのアップデートや表示品質の細かい調整が行える。
オートフレーミングのオン/オフもここから行う。オートフレーミングは人を自動で認識し、中央に収まるように適宜画角を調整してくれる機能で、映像の一部をクロップする形になるが、一人はもちろん、複数人が画面に映る際も常に顔が中央になるよう維持してくれる。
最近はノートPCのカメラでも画素数と解像度が高いものが増えてきたが、1280×720ピクセルで約92万画素あたりのカメラを使っていることも多いのではないだろうか。そこでUC W21と筆者手持ちの15.6型ノートPCであるサードウェーブ「GALLERIA GCR2060RGF-E」に加えて、かつて一世を風靡(ふうび)したロジクールのWebカメラ「HD Webcam C270」(以下、C270)を使って比較してみたのが以下の例だ。
まずはWindows 11のカメラアプリ画面で見ていこう。C270の解像度は720p(1280×720ピクセル)、画角は60度だ。GCR2060RGF-EもC270に近いスペックだが、画角はC270より広く、映りもやや上回っている印象だ。
これらと比較すると、UC W21はHDRに対応しているためか、色合いもはっきりと出ており、顔の表情も分かる。パンフォーカスが効いているのか、ノートPCのキーボードが触れられる程度まで寄ったが本の文字もしっかりと分かる。
焦点距離の1.5メートル程度まで離れて撮影してみたが、さすがに本の文字は分からないものの、人の表情は十分に分かる。ただしこれは蛍光灯下での条件のようで、別途自然光の下で見たときには、2メートル程度離れた時計の文字盤もくっきりと見えた。
続いてZoomの画面についても確かめてみた。焦点距離や画角の問題はMicrosoft Teamsで映してみたときと基本的には変わらないが、カメラアプリよりも赤みが強い印象だ。
本体にはマイクを内蔵しており、ノイズキャンセレーションアルゴリズムを搭載した全指向性マイクが2つ用意される。ノイズリダクションがかかっているとは言うものの、どうしても周囲の音を拾ってしまうものの音質は悪くなく、幅広い角度の音をしっかりと捉えられているので、会議で使う分には特に問題ないだろう。
UC W21は多人数での会議利用を想定しているWebカメラだが、1人でPCの前に置いて使うことももちろん可能だ。4K対応の画質はきれいだし、これまで使っていた720pのWebカメラとは全く異なる体験を得られるのは間違いないところである。
原稿執筆時の税込み価格は2万6100円と、4K Webカメラとしては安くはない。個人で買うにはややちゅうちょする価格帯であり、やはり企業ユースが多くを占めるだろう。多人数でのWeb会議を頻繁にする機会が多ければ、検討してみてもよいと思う。
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