ペンでの手書き(手描き)機能としては、オリジナルの「ノートアプリ」がプリインストールされている。このアプリは各種テンプレート、手書き文字のテキスト認識、キーボードからのテキスト入力など、一般的なノートアプリで求められそうな機能は一通りそろっている。E Inkを搭載していることもあり、ペン色を変えての描画も可能だ。
E Inkの仕様もあってか全体的に彩度は低めだが、描画の追従性は悪くない。十分に実用できる。
ノートアプリ作成したノートは、専用のクラウドストレージにバックアップできる。クラウドストレージは最大5GBまで無料で利用できるが、事前に「Onyxアカウント」を作成する必要がある。
他のデバイスとのファイルのやり取りは、Webブラウザからクラウドストレージにアクセスすることで行える。また、同一のWi-Fi(無線LAN)ネットワークにつながっている場合は、他のデバイスから直接Nova Air Cにアクセスしてファイルの交換を行えるようにもなっている。
BOOX Nova Air Cは“普通の”Androidデバイスでもある。そのため、「Google Playストア」からサードパーティー製のアプリをダウンロードすることも可能だ。もちろん、同ストアにある各種ノート/メモアプリなども利用できる。
ただし、Google Playサービスの有効化作業が必要となる。このことに関する補足説明は紙面で付属しているので、よく読んだ上で作業をすれば問題はない。
Google Playストアを利用できるようにした後、ノートアプリの定番ともいえるMicrosoftの「OneNote」を使ったみた……のだが、描画の遅れが気になる。もう少し正確にいうと、ペン種や線幅に関係なく、細くて黒い線の描画は問題なく追従するのだが、線のカラーや線幅の反映がワンテンポ遅れる感じである。
この遅延は後述する「アプリの最適化」でリフレッシュモードを変更すれば改善可能で、メモ用途がメインなら実用上の問題もなくなる。それでも、イラスト描きで求められる繊細な操作は厳しいかもしれない。
ただし、これはあくまでもOneNoteを使った際の感想であって、プリインストールのメモアプリでは全く問題は感じられない。アプリがE Inkのことを想定しているのか否かの差なのかもしれない。
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