11月30日、Amazonの電子書籍リーダーの最新モデル「Kindle Scribe(キンドル スクライブ)」が発売された。Amazon.co.jpにおける税込み販売価格は、エントリーモデルの「16GBストレージ/スタンダードペン」で4万7980円、最上位モデルの「64GBストレージ/プレミアムペン」で5万9980円となる。
ペン入力に対応したE Ink(電子ペーパー)タブレットといえば、ONYX Internatinalの「BOOX(ブックス)シリーズ」や富士通クライアントコンピューティング(FCCL)の「QUADERNO(クアデルノ)シリーズ」があり、6月にはファーウェイからも「HUAWEI MatePad Paper」が発売されている。“E Ink×手書き(手描き)”という組み合わせのデバイスには、一定のニーズがあるのだろう。
Kindle Scribeは、Kindleシリーズとしては初めてペン入力に対応したモデルで、E Ink×手書き(手描き)デバイスとしては後発ともいえる。発売されたばかりではあるが、その特徴をチェックしていこう。
【訂正:12月1日17時】初出時、書籍の横向き表示や見開き表示に対応していない旨を記載していましたが、実際はコンテンツによっては手動設定で横向き表示や見開き表示ができることが判明しました。おわびすると共に、本文の更新を行っています
Kindle ScribeのE Inkディスプレイは10.2型で、Kindleシリーズとしては最大となる。解像度は300ppi(pixel per inch)と第12世代Kindleと同一だが、画面が大きいためフロントライトの数も35個で最も多い。
縦向きで持った際に、ディスプレイの片側のベゼルが広いのは「Kindle Oasis」と同様だが、Oasisには存在する物理ボタンは備えていない。本体にある物理ボタンは電源ボタンのみである。
この広いベゼルは、手に取った際に持ちやすいように考えた結果だと思われる。画面は上下方向の自動回転に対応しているため、左右どちらの手でもしっくりと来る。
Kindleシリーズというと「プラスチックボディーで軽い」というイメージを持っている人もいるかもしれない。しかし、事実上のシリーズ最上位モデルであるKindle Scribeにはこの“常識”は当てはまらない。
Kindle Scribeのボディーはアルミニウム製で、手に持った際の質感が非常に高くなっている。その代わり、重量は約439gと、電子書籍端末としては“重量級”である。手に持ったの重みもしっかりと感じられる。
そしてアルミボディーゆえか、背面には滑り止めを兼ねたゴム足が配置されている。これにより、無策な金属ボディーではありがちな「机の上に置いたら、滑って床に落ちてしまった」という事故を防いでいる。
なお、Kindle Scribeは防水/耐水性能を特にうたっていない。Kindle Paperwhite/OasisはIPX8等級の防水性能を備えていたので風呂やプールサイドでも利用できたが(※1)、Scribeは水場での利用は避けた方が良さそうである。
(※1)無故障で利用できることを保証したものではありません。Kindle Paperwhite/Oasisの防水性能に関する詳細はAmazonの説明を参照してください
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