AMD X670チップセットを搭載したマザーボードは、電源回路(VRM)やチップセットを冷却するための大型のヒートシンクが印象的だ。多数の回路を並列で使って電流の安定化と負荷分散を図る高耐久設計を採用しており、超ハイエンドCPUの高負荷運用に耐える。
AMD X670は、Ryzen 7000シリーズと同時に発表された最新のチップセットのため仕様的に新しく、ボード上にはPCI Express 5.0 x4対応の高速M.2ソケットを含む3基のM.2ソケットを装備している。
USBは背面と前面合わせて合計で14基を装備しており、背面にはUSB 3.2 Gen 2(10Gbps)に対応したUSB Type-Cポートも備える。有線LANは2.5GBASE-Tに対応する。一般的な1000BASE-Tの2.5倍の速度で通信できる高速仕様だ。
また、標準でスロットインタイプのDVDスーパーマルチドライブを搭載している。必要な人にとっては、別途外付けで接続しなくとも使えるのは便利だろう。不要な人にとっても、ボディーに一体化して内蔵されているので邪魔になることはない。
大柄なフルタワー型のボディーは高級感が抜群だ。クリアブラックの強化ガラスと、レッドのアルマイト塗装のアルミニウムを組み合わせたフロントマスクが目を引く。吸気口やスタンドなど細部まで丁寧にデザイン/処理されており、高級なオーディオシステムのような仕上がりとなっている。なお、オプションでは、中身が薄く見えるスモーク仕様の強化ガラスサイドパネルも用意されている。
超ハイエンドクラスのパーツを安心して長く運用するには、ボディーの放熱設計が重要になるが、その点もしっかり考えられている。
大型の水冷クーラーとグラフィックスカードも余裕を持って収まる内部空間を確保している。水冷クーラーのラジエーターを上部に搭載しつつ、底部に大きく吸気口を開けることで、暖められた空気が上昇していく性質を利用して底面からファンのある上方へと流れるエアフローを効果的に作り出している。
また、電源と水冷ラジエーターは、他の熱源と分離して上部に設置スペースを用意する。底面からのエアフローに加えて、両サイドパネルにも吸排気口を設けることでさらに効率の良い放熱ができるようになっている。
電源容量は標準で1200W(80PLUS Platinum)を採用する。Ryzen 9 7900XとGeForce RTX 4090という超ハイエンドの組み合わせでも余力十分で、さらに拡張することも可能な電源ユニットを搭載している。
それでは、ベンチマークテストで本製品の実力をチェックしよう。
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