ベンチマークテストのスコアを見ていこう。定番のテストについては、参考として、2021年12月にレビューした「G-Tune PP-Z」(Core i7-13700KF+GeForce RTX 3070搭載)のスコアも掲載した。
CPU性能をストレートに反映するCINEBENCH R23のCPU(マルチコア)スコアは、28875ptsだった。現在のゲーミングノートPCで採用例が多いCore i7-12700Hの2倍ほどのスコアとなっている。比較対象のCore i7-13700KFをも大きく上回っている。
一方、シングルスレッドのみであえてレンダリングするCPU(シングルコア)のスコアは、比較対象に少し及ばなかった。それでも2000pts超えと最新のハイエンドクラスならではのスコアだ。CPUのポテンシャルをしっかり引き出していることが分かる。
3DMarkのスコアは圧巻だ。DirectX 11を利用するFireStrike/FireStrike Ultra、DirectX 12ベースのTime Spy/Time Spy Extreme、DirectX 12 UltimateベースのPort Royal、SpeedWay、いずれも比較対象を圧倒している。
クリエイティブでの性能も検証してみた。UL Benchmarksでは、特にビデオ編集(Video Editing)のスコアが圧倒的だ。ハードウェアエンコーダーを2基搭載するGeForce RTX 4090の威力だろう。筆者がPremiere Proで作成した少し凝ったプロジェクトでのエンコードも、比較対象を大きくリードした。
ゲームタイトルベースの「FINAL FANTASY XIV:暁のフィナーレベンチマーク」はもちろん、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITIONベンチマーク」も、4K解像度で高品質(もっとも高い設定)で「非常に快適」評価だ。また、重量級タイトルである「Far Cry 6」「アサシン クリード ヴァルハラ」でも4K解像度の最高画質で楽々プレイできるスコアをマークしている。
フレームレートが最優先される「レインボーシックス エクストラクション」では、1920×1080ピクセルで低遅延技術の「NVIDIA Reflex」も有効にして計測したところ、最低フレームレートは、「ウルトラ低」で497fps、「最高」で312fpsだった。高速リフレッシュレートのゲーミングディスプレイをフル活用した超低遅延プレイが可能だ。まさに、究極のゲーミング体験ができるパフォーマンスといえる。
一方、動作音については静音とは言い難い。高負荷時でも爆音というほどの音がするわけではないが、アイドル状態でもかなり存在感のある音がしている。机の上の体のすぐ近くに設置するのは現実的ではなく、足元に設置するなど多少の工夫は必要だろう。
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