Intelから、開発コード名「Raptor Lake-S」こと第13世代Coreプロセッサが投入された。2種類のコアを使うハイブリッド構造を採用するという大きな変化を果たした前世代から、さらに進化を果たしたCPUだ。ゲームの高フレームレート維持に効きやすいキャッシュが増量されたこともあり、ゲームユーザーにとっては注目の存在だろう。
早速、その第13世代Coreプロセッサを搭載したゲーミングPC「G-Tune PP-Z [Windows 11]」がマウスコンピューターのG-Tuneシリーズから登場している。実機を入手したので、その魅力をじっくり見ていこう。
この第13世代Coreプロセッサは、先代同様、性能優先のPコアと電力効率優先のEコアを組み合わせたハイブリッド構造を継承しつつ、Eコアの増量、キャッシュメモリ容量の増加、動作周波数向上などのスペック強化が行われている。
第13世代Coreプロセッサの進化点は第11世代から第12世代への変化と比べると地味ではあるが、いずれもゲームにおいては効果的に作用しやすい要素だ。特にキャッシュメモリの大容量化は高フレームレート維持に効きやすいという傾向があり、ゲームユーザーにとっては注目の存在だろう。
本製品が搭載するCore i7-13700KFは、Pコアが8コア16スレッド、Eコアが8コア8スレッドで合計16コア24スレッドの構成となるハイエンドモデルだ。先代の同格モデル(Core i7-12700KF)と比べてEコアが4基増え、L2キャッシュは合計で12MB、L3キャッシュは5MB増えている。また、Pコア、Eコアともに最大周波数も高くなっている。
一方で、ブースト機能のリミッター電力であるMTP(Maximum Turbo Power)は190Wから253Wへと増えており、性能を引き出すためには高度な冷却が必要になっているが、その点は本製品では不安ない。CPUクーラーには、360mmラジエーター付きの水冷クーラーを標準で装備する。熱伝導効率が空気の20倍以上もある冷却液を利用して効果的な熱移動を行い、3連ファンを備えた大型のラジエーターで強力に冷却できるようになっている。
メモリとストレージも高性能なパーツを採用している。メモリはDDR5-4800、ストレージはPCI Express 4.0 x4対応のSSDと、性能にこだわった構成だ。
BTOでのカスタマイズに対応しており、メモリは最大128GB(32GB×4)まで搭載できる。ストレージは、2基のM.2 SSD(PCIe 4.0x4対応)と3.5インチHDDの最大トリプル構成が可能だ。M.2 SSDについては、それぞれ最大2TBまで、PCIe 4.0x4対応SSDの中でも高性能なSamsung PM9A1を指定することもできる。
次に、グラフィックスカードやケース回りを見ていこう。
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