さらに速く進化! 「G-Tune PP-Z」でRaptor Lakeこと第13世代Coreプロセッサを試す(1/4 ページ)

» 2022年12月06日 12時30分 公開
[マルオマサトITmedia]

 Intelから、開発コード名「Raptor Lake-S」こと第13世代Coreプロセッサが投入された。2種類のコアを使うハイブリッド構造を採用するという大きな変化を果たした前世代から、さらに進化を果たしたCPUだ。ゲームの高フレームレート維持に効きやすいキャッシュが増量されたこともあり、ゲームユーザーにとっては注目の存在だろう。

 早速、その第13世代Coreプロセッサを搭載したゲーミングPC「G-Tune PP-Z [Windows 11]」がマウスコンピューターのG-Tuneシリーズから登場している。実機を入手したので、その魅力をじっくり見ていこう。

マウスコンピューター G-Tune PP-Z ゲーミングデスクトップPC マウスコンピューターの「G-Tune PP-Z [Windows 11]」は、ハイエンドゲーマー向けのゲーミングPCだ。最新のCore i7-13700KFと、NVIDIA GeForce RTX 3070を搭載し。ハイレベルのゲーミング体験を味わえる

大容量キャッシュがゲームに効く第13世代Coreプロセッサを搭載

 この第13世代Coreプロセッサは、先代同様、性能優先のPコアと電力効率優先のEコアを組み合わせたハイブリッド構造を継承しつつ、Eコアの増量、キャッシュメモリ容量の増加、動作周波数向上などのスペック強化が行われている。

 第13世代Coreプロセッサの進化点は第11世代から第12世代への変化と比べると地味ではあるが、いずれもゲームにおいては効果的に作用しやすい要素だ。特にキャッシュメモリの大容量化は高フレームレート維持に効きやすいという傾向があり、ゲームユーザーにとっては注目の存在だろう。

 本製品が搭載するCore i7-13700KFは、Pコアが8コア16スレッド、Eコアが8コア8スレッドで合計16コア24スレッドの構成となるハイエンドモデルだ。先代の同格モデル(Core i7-12700KF)と比べてEコアが4基増え、L2キャッシュは合計で12MB、L3キャッシュは5MB増えている。また、Pコア、Eコアともに最大周波数も高くなっている。

 一方で、ブースト機能のリミッター電力であるMTP(Maximum Turbo Power)は190Wから253Wへと増えており、性能を引き出すためには高度な冷却が必要になっているが、その点は本製品では不安ない。CPUクーラーには、360mmラジエーター付きの水冷クーラーを標準で装備する。熱伝導効率が空気の20倍以上もある冷却液を利用して効果的な熱移動を行い、3連ファンを備えた大型のラジエーターで強力に冷却できるようになっている。

マウスコンピューター G-Tune PP-Z ゲーミングデスクトップPC CPUはIntel最新のCore i7-13700KFを採用する。先代の第12世代から、さらに進化した第13世代Coreプロセッサのハイエンドモデルだ。CPU内蔵のGPU機能は省かれている
マウスコンピューター G-Tune PP-Z ゲーミングデスクトップPC Core i7-13700KFと先代の同格モデルであるCore i7-12700KFの比較。Eコアが4基から8基に増え、L2キャッシュも大幅に増えている
マウスコンピューター G-Tune PP-Z ゲーミングデスクトップPC CPUの放熱は、360mm大型ラジエーターの水冷クーラーで行う。Maximum Turbo Powerが253WのCPUだけに、動作時はそれなりに大きな音がする

メモリやストレージも高速仕様! BTOでのカスタマイズも可能

 メモリとストレージも高性能なパーツを採用している。メモリはDDR5-4800、ストレージはPCI Express 4.0 x4対応のSSDと、性能にこだわった構成だ。

 BTOでのカスタマイズに対応しており、メモリは最大128GB(32GB×4)まで搭載できる。ストレージは、2基のM.2 SSD(PCIe 4.0x4対応)と3.5インチHDDの最大トリプル構成が可能だ。M.2 SSDについては、それぞれ最大2TBまで、PCIe 4.0x4対応SSDの中でも高性能なSamsung PM9A1を指定することもできる。

マウスコンピューター G-Tune PP-Z ゲーミングデスクトップPC メモリはPC5-38400(DDR5-4800)対応で、標準で32GB(16GB×2)を搭載する。BTOでは128GB(32GB×4)の構成も選べる
マウスコンピューター G-Tune PP-Z ゲーミングデスクトップPC SSDにはサーマルスロットリングを防ぐため、しっかりしたヒートシンクが装着されている
マウスコンピューター G-Tune PP-Z ゲーミングデスクトップPC ストレージはPCI Express 4.0 x4対応のSSDを標準で1TB搭載する。評価機に搭載されていたのはMicron 2450だった
マウスコンピューター G-Tune PP-Z ゲーミングデスクトップPC SSDのCrystalDiskMark 8(ひよひよ氏・作)のスコア。PCI Express 4.0 x4対応モデルとしては地味ではあるが、それでもランダム性能含めて優秀なスコアだ。BTOではさらに高速なSamsungのPM9A1を指定することもできる

 次に、グラフィックスカードやケース回りを見ていこう。

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