Steam Deckは、基本的に内蔵ストレージを変更できない。M.2 2230のSSDを利用しており、換装可能ではあるものの分解作業が必要で、保証対象外となるためおすすめできない。通常は、microSDメモリーカードを使ってストレージを拡張し、ゲームデータなどを保存して使う形になる。
microSDメモリーカードだと読み出しに時間が掛かりそうと思う人がいるかもしれないが、Steam Deckで試した限り、古いタイプの低速なカードを使わなければ内蔵ストレージと体感速度の違いは感じなかった。
3モデルあるSteam Deckのうち、個人的にコストパフォーマンスがよいと思ったのは256GB搭載モデルだ。ここにmicroSDメモリーカードを追加すれば、多くのゲームを保存しておける。例えば512GBのmicroSDメモリカードを差せば合計で768GBになる。筆者が好きな「DEATH STRANDING DIRECTOR'S CUT」は約80GB、「Cyberpunk 2077」が約70GBなので、この手のゲームであれば6〜8本インストールして持ち歩ける計算だ。これであればたいていの場合、好きなゲームを持ち歩いてプレイすることが可能となる。
もっとも、Windowsを搭載した最近のポータブルゲーミングPCは多くが10万円台半ばから後半で、中には20万円台と高価になる一方だ。その点、最上位の512GB版でも10万円を切るSteam Deckは十分魅力的であり、買うなら512GBというのも十分にアリだ。
ちなみに512GBのmicroSDメモリカードでは、例えばサムスンの「EVO Plus」(最大シーケンシャルリード毎秒130MB)で9000円程度、サンディスクの「Extreme PRO」(最大シーケンシャルリード毎秒170MB)であれば9500円程度で購入できる。これであれば512GBモデルよりも安価な方法で容量を確保することも可能だ。
Steam DeckはmicroSDメモリーカードの他にも、USB接続経由で外付けドライブも利用できる。ただしその場合はNTFSフォーマットであることが必須なので、まずは追加するドライブをNTFSでフォーマットしておこう。
外付けドライブは、以下の手順で設定できる。
「STEAM」ボタンからSTEAMメニューを表示し、「電源」→「デスクトップに切り替え」を選んでKDE Plasmaを表示する。
ここでSteam Deckにドライブを接続すると、「Disks & Devices」が表示され、接続したドライブが表示されるので、それをクリックする。画面上部にマウントするかどうかの表示が現れるので「mount」を選ぼう。最後にデスクトップのSteamを起動し、STEAMメニューから「設定」→「ダウンロード」を選ぶ。右に表示される一番上の「STEAMライブラリフォルダー」を選んで「+」ボタンをクリックし、ドライブを追加すれば終了だ。
最後に、microSDメモリーカードの再利用方法を見ていこう。
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