PFU「HHKB Professional HYBRID Type-S 雪」で始めるHHKBライフ〜無刻印への道(4/5 ページ)

» 2023年02月17日 12時00分 公開
[瓜生聖ITmedia]
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Bluetooth接続/切り替え

 外出先で使ってみようと、サブのノートPCとともに近所の喫茶店へと向かった。単3形アルカリ乾電池2本で約3カ月利用できるが、バッグの中に既にモバイルバッテリーやUSBケーブルが入っていれば、USB給電でも対応可能だ。

 HHKBの底面にあるラベルを見ながら、Bluetoothのペアリングを行う。手順はFn+Qキーの後に、Fn+Controlキー+1〜4キーのいずれかを選ぶ。そうそう扱う操作ではないものの、なかなかに複雑だ。数字キーを押したまま電源ボタン長押しとか、そういった簡単な手順にしてくれるといいのに、と思いつつ設定を完了する。HHKB BTのときに感じた切れやすさや不安定感は全くなく、非常に快適だ。

 なお、接続先の切り替えはFn+Controlキー+0〜4(0はUSB接続)キーで行う。実際に試すと、心持ちFn→Fnを離さずControl→Fnキー、Controlを離さず0〜4くらいの気持ちで押すのが良さそうだ。

出先では、ノートPCの上にHHKBを設置する「尊師スタイル」を決めるのもアリだ 出先では、ノートPCの上にHHKBを設置する「尊師スタイル」を決めるのもアリだ

コンパクトキーボードゆえのFnキー多用

 接続先切り替えだけでなく、60キー(英語配列)しかないHHKBでは必然的にFnキーと併用して入力するキーが多くなる。Fnキーを同時に押した際のキー内容は、キートップ前面に印字されているが、これが36キーとかなり多い。

 HHKB未経験者であれば、通常は刻印モデルにするのが無難だろう。もっとも、刻印モデルだとHHKB Professional HYBRID Type-Sのロゴが入っているので、将来的に雪カラーの魅力を最大限に発揮する無刻印キートップにしたいと考えている場合は、無刻印モデルに刻印キートップセットを合わせた方が良いかもしれない。

 今回の新モデルではキートップが中央印字となって、よりミニマルでシンプル、かつ視認性の高いデザインとなっているものの、実際には前面の印字が目に入ってくるので、すっきりとした印象はあまりない。

 また、数字や記号のキーだと、上下に通常時とShift時、2つのキー内容が印字されている。かと言って「Shiftキーを押下したときのキーは省略する」とか「前面印字は省略する」というアプローチは望ましくないとは思う。

 しかも、前面印字こそ自分にとって不可欠なので、それを省略することはちょっと考えられない。いっそのこと、前面印字の内容を上面に持ってきたらとも考えたが、余計にごちゃごちゃするそんなキートップを誰が求めるだろうか。とあるライターが考えることくらい、とっくに検討済みで、そして却下済みだよなとモヤモヤと思う。おそらく、自分自身をカスタマイズすべきなのだろう。

カーソルキー

 さて、一番の懸念であるカーソルキーはどうだろうか。HHKBではいわゆる上下/左右のカーソルキーのみならず、Home/End/PageUp/PageDownが右手側に集約されている。Fnキーが右下にあるので、Fnキーを右小指で押さえつつ、右人差し指などでキーを押すことになる。

 だが、これはなかなかにハードルが高かった。カーソルキーは独立して凸型に配置されているキーボードが多く、その配置と動作が直感的になっている。つまり、上に動かしたいから上の方にあるキーを打つ、というわけだ。

 HHKBでは、その直感的な相対的配置こそ踏襲しているものの、カーソルキーそのものは一般キーの中に埋もれている。左に移動させようとして、誤って一つ左隣のキーを押してしまうと、PageUpになってカーソルを見失ってしまう。

英語配列と異なり、日本語配列では独立したカーソルキーが用意される 英語配列と異なり、日本語配列では独立したカーソルキーが用意される

 筆者は、Windowsでは「秀丸」や「Visual Studio Code」などの一般的なエディタを使用しているが、Linux利用時にはエディタは「vi」を愛用している。

 モーダルエディタであるviでは、カーソルキーではなくJ/K/H/Lキーで上下/左右を移動させる癖が染みついているため、そのインタフェースに準じてFn+Hキー、J/K/Lで左/下/上/右に設定してみたらどうだろうか。

 結論から言えば、これはまるでダメだった。Fnキーを小指で押す時点で右手がホームポジションよりも右に動いてしまい、Fnキーとの同時押しが非常に厳しくなる。

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