せっかくなので、ベンチマークテストで全体的なパフォーマンスを測ってみよう。
まず、Google Playで入手できる「Geekbench6」の結果は、シングルコアが「975」、マルチコアが「3136」となった。Android端末でのシェアが高いQualcomm製のSoCに当てはめると、2021年にリリースされた「Snapdragon 860」とほぼ同等のスコアである。
ついでに、かつては定番のテストアプリだった「Antutu Benchmark」を試してみる。このアプリは現在Google Playに掲載されておらず、利用するにはAPK(アプリケーションパッケージ)ファイルを直接ダウンロードしてインストールするしかない。
総合スコアは「603546」で、やはりSnapdragon 860とおおむね同等で、最近のSoCであれば「Snapdragon 778G」に相当する性能を有している。
MediaTekのSoCは、QualcommのSnapdragonシリーズと比べると性能面で一段下に見られがちな面もある。しかしここ数年、その差は小さくなってきている。少なくとも新しいLAVIE Tab T11が搭載するKompanio 1300Tは、2年ほど前のQualcommプロセッサを搭載するハイエンドスマホと同等のパフォーマンスを発揮する。負荷の大きなゲームも、そこそこ快適にプレイ可能だ。
最後にバッテリーの駆動時間だが、ディスプレイの輝度を約50%に設定し、YouTubeで4K動画を連続再生したところ、約12時間30分でバッテリー切れとなった。これだけ持てば、よほどのことがなければ十分だろう。外に持ち出しても、バッテリーで不自由することはなさそうだ。
新しいLAVIE Tab T11は、全体的に完成度が高いタブレットといえる。唯一、ネックとなりうるポイントを挙げるとするならば価格だろう。
もちろん、実際に使ってみると十分に価格に見合った仕様を備えているのだが、約9万円となるとWindows PCにも手が届く。スタイラスペンやカバーが別売りということを考えると、Windows PCとどちらにしようか、なかなかに悩ましい。
それでも、バッテリー持ちが良く使い勝手がいいAndroidタブレットを探しているなら、新しいLAVIE Tab T11は強くお勧めしたい。
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