Microsoftは3月6日(現地時間)、「Windows 11 22H2」環境で発生していた巨大なファイルのコピーでスループットが低下する問題を解決したと発表した。2月28日にリリースされたプレビュー更新プログラム「KB5022913」に、この問題を修正するカーネル更新プログラムが含まれている。
この問題は、2022年10月に報告されていたものだ。SMB(Server Message Block)経由で数GBのファイルをコピーすると、最大で40%ほどスループットが低下するというもので、SMBを介さないローカルコピーの場合でも影響を受ける可能性があるとされていた。
なお、KB5022913は既知の問題があるので、サードパーティー製UIカスタマイズアプリ(ExplorerPatcherとStartAllBack)を利用している場合は気をつけたい。
Microsoftは3月8日(現地時間)、Edge Canaryにおいてビデオ超解像(VSR:Video Super Resolution)のテストを開始した。現在、Canaryチャネルの少数のユーザーに対して提供しているという。
Edge Canaryでは、2022年から静止画像を高解像度化する「Turing Image Super Resolution」(T-ISR)をテストしているが、VSRはこれを動画に拡大したものだ。NVIDIAのGeForce RTX 30/40シリーズには、同様に動画を高解像度化する「スーパー解像度」が備わっているが、VSRも機能的にはこれと同様のものとなる。
機械学習によるグラフィックスカードに依存しないアルゴリズムを使用して、ブロック状の圧縮アーティファクトを除去。Edgeで表示されるYouTubeやその他のビデオストリーミングプラットフォームで、帯域を犠牲にすることなく鮮明でクリアな動画を楽しめるとしている。
ただし、この処理にはそれなりの計算能力が必要となるため、現状ではVSRを利用するには、下記の条件を満たす必要がある。
なお、VSRはEdgeにより自動で有効化されるが、計算負荷が高くなる可能性があるため、ユーザーはアドレス欄に表示される「HD」アイコンからこの機能を手動で有効化または無効化することもできる。
現在は少数のCanaryユーザーしか利用できないが、今後数週間をかけて全てのCanaryユーザーに提供されるとのことだ。
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