―― 2022年2月から発売しているdynabook R9およびR8の製品化においては、どんな点にこだわりましたか。
覚道氏 dynabook R9とR8は、プレミアムモバイルPCに位置づけられる製品で、アスペクト比16:10の14型液晶ディスプレイを搭載しながらも、これまでの13.3型モバイルPC並みのフットプリントと薄型軽量ボディーを実現しています。
さらに、最新の第13世代インテルCPUを搭載するとともに、独自のdynabookエンパワーテクノロジーの適用などにより、モバイルコンピューティングを実現する総合力の高さを追求しました。もちろん、頑丈さや耐久性にもこだわっています。あらゆる部分で妥協せず、モバイルPCとしての使い勝手を維持し、やりたいことを持ち歩くことができますし、この1台でモバイルPCの景色を変えることができると思っています。
―― Dynabookでは、デスクトップPCをどんな位置づけで捉えていますか。
覚道氏 デスクトップPCは底堅い需要があり、長期で継続して使用したい、セキュリティを確保しながら運用の負担を軽減したいというニーズに対応できます。Dynabookでは、今後も継続的にラインアップを用意する考えであり、2022年11月にはdynaDeskブランドの新製品を投入したところです。AIOについても、法人向けとして、どういう場面で、どんなお客さまに提案できるかといったユースケースが定まれば、製品化を考えていきたいと思っています。
―― シャープでは液晶パネル生産の堺ディスプレイプロダクトを完全子会社化し、中小型パネルの製造ラインにも投資をしています。これを受けて、Dynabookブランドでのモニター製品の投入はありますか。
覚道氏 シャープグループで、ディスプレイ事業を担当しているシャープNECディスプレイソリューションズでは、シャープブランドおよびNECブランドのモニターを発売していますから、Dynabookでもそれを販売していくことに力を注ぎたいと考えています。Dynabookブランドのモニターを投入する予定はありません。
―― DynabookブランドのChromebookを、シャープ主導で教育市場向けに展開していますが、個人向けおよび企業向けのChromebookの市場投入は予定していますか。
覚道氏 これは検討課題の1つです。GIGAスクール構想によって、Chromebookが広く利用されていますので、市場動向を見ながら考えていきます。
−後編へ続く−
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