ポート類も、実用面における十分さを追求している。
左側面には電源入力端子、USB 3.2 Gen 1 Standard-A端子、イヤフォン/マイクコンボ端子とmicroSDメモリーカード(UHS-I対応)を、右側面にはUSB 3.2 Gen 1 Standard-A端子×2、HDMI出力端子、USB 3.2 Gen 2 Type-C端子と有線LAN端子(1000BASE-T対応)を備える。USB 3.2 Gen 2 Type-C端子はUSB PD(Power Delivery)による電源入力と、DisplayPort Alternate Modeによる映像出力にも対応する。
通信機能は有線LANの他、、Wi-Fi 6(2.4GHz/5GHz帯)対応の無線LANと、Bluetooth 5.1を標準装備している。
バッテリーの容量は50Whで、公称の最長駆動時間は約16時間(JEITAバッテリ動作時間測定法 Ver.2.0による計測値)と、スタミナも十分に備えている。
ACアダプターは独自端子で、最大で65W出力に対応する。ACケーブルを別途差し込むタイプだが、出力の割にコンパクトなので持ち運ぶのも苦にならない。USB PDにも対応しているので、市販のUSB PD対応充電アダプターも利用可能だ(全てのアダプターが利用できることを保証するものではない)。
液晶ディスプレイの上部には、約92万画素のプライバシーシャッター/顔認証ユニット付きWebカメラとアレイマイクを搭載している。
最近はWebカメラの画素数を向上してフルHD(1920×1080ピクセル)撮影に対応するノートPCが増えているが、その分モジュールのサイズが大きくなる。今回の新モデルでは、コンセプトを考慮した結果、画素数をあえて抑えた上で、より自然なアングル(画角)を実現すべくモジュールの設置角度を5度下方に傾けたという。使ってみると、確かに従来モデルよりも角度的にはより自然に映るようになっている。
このカメラは顔認証にも対応しているので、Windows Helloに顔情報を登録しておけば、カメラに顔を向けるだけでノータッチログインが可能だ。
なお、VAIO Pro BKは指紋センサーを備えていない。一方で、VAIO F14は電源ボタンと一体化された指紋センサーを備えており、顔認証と併用できる。ビジネス向けだからこそ、CTOオプションで指紋センサーの搭載に対応してほしかったところである。
カメラ回りの付加機能としては、背景ぼかしやオートフレーミング、逆光補正といった効果も用意されている。マイクとスピーカーのノイズキャンセリング機能も備える。
“ほどほど”であっても、昨今のノートPCにおいて真に求められていることはきっちりと対応しているのはさすがだと感じる。とりわけ、利用頻度が高まっているビデオ(Web)会議やビデオチャットをよい画質かつよい音声で使えることはありがたい。
画面は、14型の液晶ディスプレイを搭載する。表面はアンチグレア加工で、照明や外光などは映り込みにくい。色味は素直だが、色域は狭く、普及機なりの表示品質となっている。
キーボードは6段配列のアイソレーションタイプだ。実測のキーピッチは縦横とも約19mmで、極端に小さいキーもなく、Enterキーは大きめでカーソルキーが独立して配置されているなど、使いやすい配列である。
キートップには、わずかなくぼみが付けられていて指が置きやすく、スイッチの感触も良好だ。このキートップは、透明樹脂の上に文字色塗装と表面色塗装を重ね、レーザーで後者を剥離させる手法で印字している。さらに、その上から特別配合したUV塗装を行うことで摩耗や汚れへの耐性を高めている。
アルミ合金製の1枚板を利用したパームレストも、傷に強い表面処理を施し、長期間美しい外観を保てるような配慮をしている。
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