VAIOの14型ノートPC「VAIO F14」「VAIO Pro BK」は、VAIOが新たにリリースする予定の14型スタンダードノートPCだ。F14はコンシューマー向けモデル、Pro BKはビジネス向けモデルで、ハードウェアの設計は共通している。F14は6月2日に発売される予定で、直販価格は13万1800円からとなる。Pro BKは6月中に受注を開始する予定だ。
2014年7月にソニーから独立して以来、同社は高付加価値ノートPCを中心に製品を展開してきた。それに対し、VAIO F14とVAIO Pro BKは「Windows PCの新たな“定番”」を目指して開発されたという。
今回、ビジネス向けモデルであるVAIO Pro BK(Core i7構成)の評価機を入手したので、性能や使い勝手を検証していこう。
ボディーは“ほどほどに”薄型軽量だ。具体的なサイズは約322.9(幅)×221.5(奥行き)×約19.5〜19.7(厚さ)mmで、重量は約1.34kgとなっている。 VAIO Pro BKのボディーカラーはダークメタルグレーのみとなる。VAIOの伝統的なブラックとは色味が若干異なるが、想像以上に違和感はない。
なお、コンシューマーモデルとなるVAIO F14は、ネイビーブルー、サテンゴールド、ウォームホワイトの3色から選択可能だ。
プレミアムモデルのように薄型軽量を追求すると、丈夫さや放熱性能を確保するために高いコストがかかる。普及価格帯を狙った本製品では、あえて“ほどほど”としたのだろう。それでも、持ち運びやすいサイズ感と重さは確保できており、剛性感も十分にあって気軽に持ち出せる。
“ほどほど”感は、ビジュアル面でも同様だ。ボトムカバーなど、プラスチック部分の仕上げには普及機らしさを感じるものの、一見して「VAIOだ」と分かるスタイルは健在だ。
ロゴの入ったアルミニウムのトップカバーやパームレストには、上位機譲りの質感がある。VAIOらしさを残しつつ、ほどほどに上質でカジュアルなイメージに仕上がっている。
VAIO Pro BKは、基本スペックについても“ほどほど”になるようなバランス感覚が貫かれている。
CPUはIntel最新の第13世代CoreプロセッサのUシリーズ(基本消費電力15W)を採用している。VAIO Pro BKはカスタマイズ(CTO)購入が前提となり、CPUも購入時に選ぶ必要がある。今回の評価機はCore i7-1355U(Pコア2基4スレッド/1.7GHz〜5GHz+Eコア8基8スレッド/1.2GHz〜3.7GHz)を搭載する構成だ。
現行のプレミアムモデルは、基本的にワンランク上のPシリーズ(基本消費電力28W)のCPUを搭載しているが、そうなると熱設計のハードルが上がり、コストもかかる。そのため、あえてUシリーズのみ選択できるようにしているのだろう。
それでも、最新世代だけあってパフォーマンスは十分なものだ。ビジネスや学習用途でも快適に利用できるのはもちろん、カジュアルゲームやクリエイティブ用途にも対応できる性能を持っている。
他にも、メモリがLPDDR4X規格、ストレージはPCI Express 3.0 x4接続の自己暗号化対応SSD(VAIO用語では「スタンダードSSD」)となっており、これらもスペックの“ほどほど”感を体現している。
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