OLEDの弱点とされるのが、画面の焼き付きだろう。ピクセルの劣化で光量が低下し、過去に表示していた画面が残像のように残ってしまう現象だ。
本製品はカスタムヒートシンクによる放熱強化と温度による自動電圧最適化を行うことで、焼き付きを最小限に抑えるられるという。
ピクセルの劣化は、同じ明るい色を長時間表示させ続けることで進行しやすいため、定期的に表示内容を変えるスクリーンセーバーや視覚に影響しないよう表示色をわずかに変えるピクセルシフト、画面の固定表示されているロゴなどを検知して輝度を下げる機能なども用意している。
これらの設定はOSDメニューの他、Windows上で動作する「DisplayWidget Center」ユーティリティーからも行える。なお、OSDの操作はジョイスティックとしても使えるボタンで行う。しっかりした作りなので、手触りだけで確実に操作できるはずだ。
ROG Swift OLED PG27AQDMの実売価格は約14万円だ。PC向けのOLEDディスプレイは15型クラスを超える選択肢がわずかしかないとはいえ、27型クラスのOLEDLディスプレイとしては標準的な価格だ。
一般的な液晶ディスプレイと比べれば高価ではあるが、内容を考えれば高価過ぎるということはない。非光沢仕上げのOLEDディスプレイは鮮やかさと見やすさを兼ね備えており、映像を鮮やかかつ残像感なく表示できる。USB Type-Cによる映像入力に非対応な点は惜しいが、イルミネーション機能などのビジュアル的な付加価値も上乗せされている。
HDR対応を含めたゲーム、エンターテインメント、クリエイティブコンテンツをハイレベルな環境で堪能したいユーザーは検討する価値があるだろう。
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