生成AI活用の「Microsoft 365 Copilot」、ビジネス導入の第一歩はクラウドシフトから 日本MSが支援プログラム

» 2023年06月22日 15時30分 公開
[山口恵祐ITmedia]

 「Microsoft 365 Copilotのような生成AIの業務活用を目指すなら、まずは業務のクラウドシフトから始めてほしい」──ChatGPTをはじめとするジェネレーティブAI(生成AI)の業務活用に期待する企業に向けて、日本マイクロソフトの三上智子氏(執行役員 常務 コーポレートソリューション事業本部長 兼 デジタルセールス事業本部長)はそう話した。

photo 日本マイクロソフトの三上智子氏(執行役員 常務 コーポレートソリューション事業本部長 兼 デジタルセールス事業本部長)

 日本マイクロソフトは6月22日、国内の中小企業やスタートアップのAI活用を支援する「Generative AI Acceleration Program」の募集を始めた。参加企業に対し、生成AIのビジネス活用に関する情報提供や定期的なイベント、ビジネスの自立支援などを行う。

 同プログラムは、ベンチャーキャピタル6社(ANOBAKA、サイバーエージェント・キャピタル、グロービス・キャピタル・パートナーズ、HIRAC FUND、インキュベイトファンド、東京大学エッジキャピタルパートナーズ)と実施する。日本マイクロソフトはベンチャーキャピタルと提携することで、生成AIを活用したいと考える、より多くの企業を支援できるとしている。

 日本全国の計28拠点(6月下旬予定)に置く支援施設「Microsoft Base」でも、地域に根ざした形でAI活用に関する情報提供やワークショップの開催などを行うという。

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 「コロナ禍を経て、中堅中小企業のクラウドシフトが今までになく進んでいる。AIのパワーによって彼らが元気になり、やりたいことを実現できるようになる」(三上氏)

生成AIで米Googleと競争激化 日本で先手

 米Microsoftは2月、米OpenAIと戦略的パートナーシップを締結し、クラウドサービスのAzureをChatGPTのインフラとして活用したり、生成AIをベースとしたサービスを展開したりする方針を打ち立てた。背景には生成AIの商用化における米Googleとの競争がある。

 三上氏によれば、MicrosoftがOpenAIとの提携を発表してから、国内でもAIに関する問い合わせの数が10倍以上に増えたという。

 「Microsoftは、自社のあらゆる製品にこれまでの機能を一変させるようなAI機能を搭載していくことを宣言している。このパワーが中堅中小企業を大きく飛躍させることにつながると期待している」(三上氏)

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生成AIに期待する企業も増加中だが課題も

 三上氏は生成AIに期待する声が多く自社にも届いているとした一方で、AI活用には事前準備が必要であると話す。

 「企業がAIを活用するためには、まずは業務のインフラをクラウドシフトさせることが重要だ。業務プロセスをクラウドに移行させることで、業務データがたまっていく。今後、Microsoft 365 Copilotのような生成AIを活用したツールが使えるようになったとき、そのデータが意味のあるものになる。これらは(企業が)納得感を持って業務のクラウド移行を進める良いループになるだろう。こうしたメリットをしっかり伝えていきたい」(三上氏)

 今回のような取り組みによって、日本マイクロソフトは国内で生成AIに関心がある企業へのアプローチを強化する狙い。いち早くMicrosoft 365をはじめとする関連ツールの分野で、自社の囲い込みをリードしたい考えだ。

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